第73回プライムタイム・エミー賞
放送局: CBS
放送日: 9/19/2021 (Sun) 20:00-23:00
ホスト: セドリック・ジ・エンタテイナー
内容: 今年は会場に人を入れてLAとロンドンから2元中継されたプライムタイム・エミー賞授賞式中継。
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第73回プライムタイム・エミー賞
放送局: CBS
放送日: 9/19/2021 (Sun) 20:00-23:00
ホスト: セドリック・ジ・エンタテイナー
内容: 今年は会場に人を入れてLAとロンドンから2元中継されたプライムタイム・エミー賞授賞式中継。
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73rd Primetime Emmy Awards
第73回プライムタイム・エミー賞
毎年恒例にしていたエミー賞の受賞者・番組予想だが、こちらでも書いたが諸処の事情で今年予想したのはドラマ、コメディ、リミテッド/アンソロジー・シリーズの3部門のみ。個人でノミネートされているカテゴリーはすべてパスした。
ドラマ:「ポーズ (Pose)」FX
コメディ:「テッド・ラッソ (Ted Lasso)」アップルTV+
リミテッド/アンソロジー・シリーズ「メア・オブ・イーストタウン (Mare of Easttown)」HBO
そして実際に受賞したのは:
ドラマ:「ザ・クラウン (The Crown)」Netflix
コメディ:「テッド・ラッソ」
リミテッド・シリーズ「クイーンズ・ギャンビット (The Queen's Gambit)」Netflix
予想時にも書いたが三つしか予想してないのにその三つとも外れるのだけはなんとしても避けたいと思っていたので、少なくとも「テッド・ラッソ」だけは当たってほっとした。
「クラウン」は、獲る可能性は高いだろうなとは思っていたが、蓋を開けると個人部門を含めノミネートされていたほとんどのカテゴリーで受賞と、圧倒的な強さを見せた。ただし、私は正確にはアメリカ産番組ではなく英国産番組の「クラウン」はほとんど見ておらず、そのため受賞予想番組にも挙げなかった。おかげで、もし男優女優部門を予想していたら、たぶん全滅していたはずだ。
「クラウン」は大量ノミネートされている上、たぶんパンデミックのせいもあって西海岸に来れない「クラウン」関係者が大勢ロンドンから中継で参加していたこともあり、まるで二つの会場で式を行っているみたいな感じだった。授賞式はロンドンでは現地時間で夜中の2時から始まっているから、付き合うのも大変だったろう。それともこれだけ賞を獲りまくってお釣りが来たような気分か。
リミテッド/アンソロジーの「クイーンズ・ギャンビット」は、予想する時にこれか「メア・オブ・イーストタウン」のどちらかで迷った。たぶん主演女優賞は「メア・オブ・イーストタウン」のケイト・ウィンスレットにあげる代わりに、番組は「クイーンズ・ギャンビット」が獲ったものと思われる。逆に主演を「クイーンズ・ギャンビット」のアーニャ・テイラー-ジョイ、番組を「メア・オブ・イーストタウン」が獲る可能性もあった。
「クイーンズ・ギャンビット」はスコット・フランクが監督賞も獲ったのだが、壇上で時間超過の音楽が3回も鳴らされているのに、延々とテイラー-ジョイを誉め称えていて、ありゃむしろ誉め殺しで本人は逆に恥ずかしかったろうと思った。彼女のよさは「ウィッチ (The Witch)」以来すっと見ている私も当然知っている。
他に印象に残ったシーンとしては、なぜだかヴァラエティ・スペシャル・ライヴ部門を受賞したスティーヴン・コルベアと共に、関係ないのに一緒に壇上に上って受賞者然としていたコナン・オブライエンが、いつも通りハイパーで笑えた。TBSで自分の番組「コナン (Conan)」が最終回を迎えた腹いせかと思ったが、後で舞台裏の話を読むと、式前にコルベアがオブライエンに、もしオレの番組が受賞したらお前も来いよと言っていたそうで、オブライエンは単にその通りにしただけということらしい。
また、今年は3部門しか予想しなかったのでさほど注意を払っておらず、授賞式中継を見ていて、あれ、今年はミニシリーズやTV映画部門はないのかと気づいた。正確にはなくなったのではなく、ミニシリーズはリミテッド/アンソロジー・シリーズに統合され、TV映画はちゃんと残っているが、ジャンルとして縮小しているので正式のプライムタイム・エミー賞ではなく、日中番組も含めるクリエイティヴ・エミー賞に組み込まれた。
ホストのセドリック・ジ・エンタテイナーは、現在、今回エミーを中継したCBSで、シットコムの「ザ・ネイバーフッド (The Neighborhood)」に主演していることからの人選。オープニングの多人数ラップが最もよかった。元副大統領のマイク・ペンスが公開討論で頭にハエが止まっていたのを、今頃になってギャグに使用するセンスはちょっと釈然としなかったけれども。
今回のエミー賞は、ここ数年、毎年最低視聴率記録を更新していたのにやっと歯止めがかかり、久し振りに前年比増の数字を獲得したそうだ。従来のTVという概念が変わり始め、現在ではむしろストリーミング界の賞という趣さえあるエミーで、更に来年はどう事態は変わっているのか。