CBSモーニングス (CBS Mornings)    

放送局: CBS   

新ホストのファースト・エピソード放送日: 9/7/2021 (Tue) 7:00-9:00    

ホスト: ゲイル・キング、トニー・ドコピル、ネイト・バールソン     

  

内容: 新ホストが就任したCBSの朝のニューズ・トーク・ショウ。 


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CBS Mornings


CBS モーニングス

CBSの朝のニューズ・トーク・ショウの「ディス・モーニング (This Morning)」がゲイル・キング、アンソニー・メイソン、トニー・ドコピル体制でスタートしてから既に2年以上経っているのが、早いと言えるのかどうかよくわからない。 

 

昨年は世界中にCOVID19の嵐が吹き荒れたせいで、私もリモート・オフィスとなり、さらには仕事が段々減って行ってしまうなど、生活環境が激変した。おかげで収入は激減したが、一方で自由な時間も増えた。 

 

それで、健康維持も兼ねて、朝、近くを散歩するようになった。散歩を始めた当初は、エイジアン敵視の風潮が生まれていたせいで、ちょっとおっかなびっくりみたいなところもあったが、慣れてくると、なかなか朝の散歩もいいなと思うようになった。 

 

特に四季を感じさせる木々や野草に目が行くようになり、これまでほとんど毎日目にしていたはずのこれらの植物の名をほとんど知らないことに気づき、その手の本を手に入れてチェックしたり、スマートフォンで写真に撮ってグーグル・レンズやその他のアプリで名を確認したりするようになった。おかげで、最初は朝30分の軽い運動を目処にしていたものが、あっという間に1時間ほど近所をうろつくのが日課になってしまった。                                                                

 

その割りを食ったというか、そのせいで影響を受けたのが朝のTV試聴で、これまでは出勤前、あるいは出勤後のひと時、天気予報の確認も兼ねて各ネットワークの朝のニューズ・トークに目を走らせていた習慣が、ほぼなくなった。 

 

そういうわけで今回のCBSの「ディス・モーニング」の改編も、ぎりぎりまで気づかなかった。ついこないだ、キング、メイソン、ドコピル体制が発足したばかりという印象がまだあるのに、いつの間にやらさらにまた新体制がスタートするらしい。どうやら思うように視聴率が稼げなかったようだ。印象としては、チャーリー・ローズのスキャンダルの余波からいまだに抜け出せていないという感触が濃厚だ。 

 

これまでCBSのこの時間帯は、「ディス・モーニング」と題していたが、今回の改編から、「モーニングス」と変わった。月曜から金曜まで「モーニング」は5日間あるし、元々CBSは週末に「サタデイ・モーニング (Saturday Morning)」と「サンデイ・モーニング (Sunday Morning)」の二つの姉妹番組があるから、それらも含めての「モーニングス」という複数形になったのだろう。また、CBSは1980年代にこの時間帯の番組を「モーニング (Morning)」と題していたことがあり、その時代への回帰という意味合いを含んでいるともとれる。 

 

新体制ではメイソンの代わりに、プロ・アメリカン・フットボール・リーグのNFL出身のネイト・バールソンが新ホストとして加わった。ABCのライヴァル・ショウ「グッド・モーニング・アメリカ (Good Morning America: GMA)」で、同様にNFL出身で現在大きな成功を収めているマイケル・ストレイハンの轍を踏んだという印象強し。「ディス・モーニング」は、これまでホストの一人がハード・ニューズ出身で硬めという印象があったのに対し、おかげで「モーニングス」はかなり柔らかめという印象が強くなった。 

 

とはいえ番組改編で最も印象が変わったのは、ホスト刷新よりも、新しく収録ステュディオがタイムズ・スクエアに移ってきたことにある。これまた同様にタイムズ・スクエアにステュディオがあるGMAを真似した感強し。ついでに言うと「モーニングス」のステュディオは、以前CBSの系列チャンネルとなるMTVで放送されていた、「トータル・リクエスト・ライヴ (Total Request Live)」で使われていたものだそうだ。窓から外にタイムズ・スクエアが見える、あるいは、タイムズ・スクエアに番組の電光ビルボードがあるというのが、正直言って番組内容より印象に残る。 

 

実際「モーニングス」第1回では、念入りにバールソンの紹介フッテージがあった他は、進行や内容は、ほとんど「ディス・モーニング」時代と違いが見られない。オープニングで90秒で世界のトップ・ニューズを紹介するのは「ディス・モーニング」時代からそのまま引き継いでおり、その他の内容も、特にこれまでと何か大きく変わったという印象は受けない。まあ、特にバールソンが番組に馴染んで自分のカラーを出すことができるようになるのはまだ先の話だろうし、一朝一夕に番組自体ががらりと変わるとも思えない。いずれにしても、一時ローズを起用して硬めの内容で着実に地盤を固めてきたという路線には、当分は戻らないのは確かなようだ。 

 


 











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