2005年9月18日に発表のあった第57回プライムタイム・エミー賞 (57th Annual Emmy Awards) 受賞番組と、私の予想成績と反省。
コメディ・シリーズ助演男優
私の予想: ジェフリー・タンバー 「アレステッド・デヴェロップメント」
とったのは: ブラッド・ガレット 「Hey! レイモンド」
最終回を迎えた「Hey! レイモンド」から誰か来そうだなと自分で言っておきながらわざわざタンバーにしてみたのに、結局その「レイモンド」からガレットが来た。ガレットは一時ギャラ問題でCBSと揉めたんだが、そういうところが経営サイドからは嫌われても同業者からは推されたんだろう。
ドラマ・シリーズ助演男優
私の予想: テリー・オクイン 「ロスト」ABC
とったのは: ウィリアム・シャトナー「ボストン・リーガル」
シャトナーというよりも、「ボストン・リーガル」、というか製作のデイヴィッド・E・ケリーがかなりエミー会員から好かれているという感じがする。
リアリティ/コンペティション・プログラム
私の予想: 「ジ・アメイジング・レース」
とったのは: 「ジ・アメイジング・レース」CBS
一応ここは当たるんじゃないかなとは思ってはいても、実際に当たってくれるとほっとする。
ドラマ・シリーズ助演女優
私の予想: CCHパウンダー「ザ・シールド」
とったのは: ブライス・ダナー「ハフ」
この番組は全然見ていないからなあ。それにしても既に負けが込んできた。
ミニシリーズ/TV映画助演男優
私の予想: ポール・ニューマン「エンパイア・フォールズ」
とったのは:ポール・ニューマン「エンパイア・フォールズ」
ここは絶対の自信があったからな。外したら洒落にならない。
ミニシリーズ/TV映画助演女優
私の予想: ジェイン・アレグザンダー「ウォーム・スプリングス」
とったのは:ジェイン・アレグザンダー「ウォーム・スプリングス」
見てなくても当たる時は当たる。棚ぼたって感じ。
コメディ・シリーズ助演女優
私の予想: ドリス・ロバーツ 「Hey! レイモンド」
とったのは:ドリス・ロバーツ 「Hey! レイモンド」
ここは「レイモンド」絡みにしといたのがちゃんと奏功。
ヴァラエティ/ミュージック/コメディ・シリーズ (Variety, Music or Comedy Series)
私の予想: 「ザ・デイリー・ショウ・ウィズ・ジョン・スチュワート」
とったのは: 「ザ・デイリー・ショウ・ウィズ・ジョン・スチュワート」
去年もこうやって中盤はかなり当たったよな。
ミニシリーズ/TV映画主演男優
私の予想: ジョフリー・ラッシュ「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」
とったのは: ジョフリー・ラッシュ「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」
で、この後くらいから外れだすんだろう。
ミニシリーズ/TV映画主演女優
私の予想: ハリー・ベリー「ゼア・アイズ・ワー・ウォッチング・ゴッド」
とったのは: S. エパサ・マーカーソン 「ラカウォンナ・ブルーズ」
やっぱり。外れると思ったんだ。ベリーは一度「イントロデューシング・ドロシー・ダンドリッジ」でとっているから、もう一人の黒人女優であるマーカーソンに票が流れたという気がする。
TV映画
私の予想: 「ウォーム・スプリングス」
とったのは: 「ウォーム・スプリングス」
この部門は近年HBO作品にしとくと大概外さない。
ミニシリーズ
私の予想: 「エンパイア・フォールズ」
とったのは: 「ザ・ロスト・プリンス」
こいつはかなり意外。番組に出演したニューマンの助演男優賞ほど確信があったわけではないとはいえ、こちらもかなり自信あったんだが。
コメディ・シリーズ主演女優
私の予想: テリ・ハッチャー「デスパレートな妻たち」
とったのは: フェリシティ・ハフマン「デスパレートな妻たち」
これまたかなり意外。「デスパレートな妻たち」からは、クロスが来ることはあっても、ハフマンの可能性はないと思っていた。
ドラマ・シリーズ主演女優
私の予想: ジェニファー・ガーナー「エイリアス」
とったのは: パトリシア・アークエット「ミディアム」
またはずし癖がついてきた。
コメディ・シリーズ主演男優
私の予想: トニー・シャロウブ 「モンク」
とったのは:トニー・シャロウブ 「モンク」
首の皮一枚で持ちこたえているという感じ。
ドラマ・シリーズ主演男優
私の予想: キーファー・サザーランド「24」
とったのは: ジェイムス・スペイダー「ボストン・リーガル」
スペイダーが違う番組で2連覇だ。これって実は前例のない快挙なんじゃないのか。
ドラマ・シリーズ
私の予想: 「ロスト」
とったのは: 「ロスト」
こういうアクションものがとると、なんとなくほっとする。
コメディ・シリーズ
私の予想: 「デスパレートな妻たち」
とったのは: 「Hey! レイモンド」FOX
「レイモンド」が最後にもう一花咲かせてしまった。「デスパレートな妻たち」で決まりだと思ったのに。
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9月18日以前に発表のあったマイナー部門の受賞予測。
ノンフィクション・スペシャル
私の予想: 「アンフォーギヴァブル・ブラックネス」
とったのは: 「アンフォーギヴァブル・ブラックネス」
よしよし。
ノンフィクション・シリーズ
私の予想: 「ブロードウェイ」
とったのは: 「ブロードウェイ」
ふむふむ。
リアリティ・プログラム
私の予想: 「エクストリーム・メイクオーヴァー: ホーム・エディション」
とったのは: 「エクストリーム・メイクオーヴァー: ホーム・エディション」
やっと来たか。
アニメーション
私の予想: 「サムライ・ジャック」
とったのは: 「サウス・パーク」
去年「サウス・パーク」と予想して外したから今年は「サムライ・ジャック」にしたのに、そしたら今年は「サウス・パーク」が来た。
総評 (反省と今後の対策)
今年のエミーは22部門予想して12部門正解と、昨年並みの勝率5割台を維持。昨年は「エンジェルス・イン・アメリカ」なんて誰でも当たる予想の中核があったが、そういう番組なしでの今年のこの好成績は、かなり自慢してもいいんじゃなかろうか。
今年のエミー賞は、2001年に続いてエレン・デジェネレスがホストを担当。その時も9/11でかなりすったもんだの挙げ句の開催だったが、今回はハリケーン・カトリーナのおかげで、やはりかなりごたごたした。どうもエレンって問題ごとに縁があるようだ。
式次第としては、今年、初の試みとして、昔のTV番組のテーマを何曲か、誰かに歌わせてインターネットを通じて投票させるという試みが行われた。これがどんなにくだらなく、役にも立たず、面白くもなかったかは言うまでもない。こんなにつまらないことをするくらいならエレンにもっと喋らせればよかったのに。喋りがだいぶ端折られたために、エレンのホスティング自体も印象に残らない平板なものになってしまった。
特別編としては、今年から昨年にかけて物故した二人の大物 -- ジョニー・カーソンとピーター・ジェニングス -- 追悼のために、ニューズ界からはトム・ブロコウとダン・ラザー、トーク界からはデイヴィッド・レターマンというこれまた大物が登場して弔意を表した。これだけならただふうんと感心しただけで済んだだろうが、翌月曜深夜にいつも通りにCBSにチャンネルを合わせ、レターマンがホストの「レイト・ショウ」を見ていて、これが再放送ではなく、当日収録の番組ということに気づいた時には驚いた (ブロコウとラザーは既に引退している。)
エミー賞はLAで開催、一方、「レイト・ショウ」はNY収録である。「レイト・ショウ」はもちろん生ではなく、当日の昼過ぎに収録する。つまりレターマンは日曜夜のエミー賞に出た後、たぶんレッド・アイと呼ばれる夜行便でNYにとんぼ返りしたに相違なく、機内でせいぜい数時間の仮眠をとっただけで「レイト・ショウ」収録に挑んだに違いない。たとえファーストやビジネス・クラスに乗っていようとも、彼の歳ではかなりきついだろうに。カーソンへの弔意は、任せようと思えばそれこそジェイ・レノに任せることもできたはずで (レノの「トゥナイト」はLA収録)、それをしなかったところが彼なりの筋の通し方だったんだろうなと思う。
今年のエミー賞は、意外な受賞番組、受賞者もあったが順当もあり、結果としてかなりバランスはとれていたんじゃないかという気がする。しかし授賞式としては、エレンの喋りがかなり端折られたことは心残り。来年もエレンにホストをさせて、思う存分喋らさせてあげろ。