メルセデス・チャンピオンシップ

2006年1月5-8日   ★★★

ハワイ州マウイ、ザ・プランテーション・コース・アット・カパルア

昨シーズンの優勝プレイヤーから構成され、今シーズンを占う重要な今季第1戦であるメルセデスであるが、今回はタイガー・ウッズとフィル・ミッケルソンが出場を見合わせる。昨季4つのメイジャーの3つまでをとったこの二人が出ていないため、なんとなく花がない。

そのメルセデス、3日目を終わって首位は6アンダーのスチュアート・アップルビー。以下、4アンダーでマイケル・キャンベル、3アンダーにジム・フューリック、2アンダーにルーカス・グローヴァーと続く。過去メルセデスを2連勝しているアップルビーであるが、実は最近アップルビーがこのトーナメント以外で勝っているのを見たことがない。よほどこのコースと相性がいいのだろう。

最終日、首位争いをするアップルビーとキャンベルに並んだのは、ヴィージェイ・シング。シングはこの日1アンダーからスタート、みるみるうちにスコアを伸ばし、6アンダーでアップルビー、キャンベルと共に首位に立つ。キャンベルがそれからずるずると後退したことで、勝負はアップルビーとシングの戦いになる。シングがまず8アンダーまでスコアを伸ばして一歩先に行くが、アップルビーもクラッチ・パットを決めるなどして踏ん張り、最終18番パー5でバーディをとって8アンダーとなって並び返し、二人のプレイオフとなった。

18番でのプレイオフではアップルビーが第2打をグリーン左バンカーに入れるも、一方のシングはグリーン手前にショート。シングのフリンジからのパットは8フィート残す。一方のアップルビーの第3打は、あわやカップ・インするかと思える絶妙なバンカー・ショットで、2フィートにつける。シングがバーディ・パットを外した後、アップルビーはこのパットを沈めて、メルセデス3連覇を成し遂げた。

因みにアップルビーの昨年の優勝スコアは21アンダー、一昨年のスコアは22アンダーで、パー73と飛距離のあるプロにとっては好スコアを出しやすいカパルアで、スコアがこれだけ伸びないのはめったにない。今回は4日間を通してずっとハワイ特有の貿易風が吹き続けたことと、TVで見ている限りではグリーンもかなり速そうで、3パットするゴルファーが多かったことがその理由だろう。4日間を通して60台で回ったゴルファーが、初日のオリン・ブラウンの69と最終日のシングの66だけというのが今回のカパルアの難しさを証明している。メイジャーでもないのにかなり80台のスコアが出ており、因みに最下位のジェイソン・ゴアのスコアは、80、80、81、79の通算28オーヴァーというものだった。ちょっと本人も苦笑いだろう。



 
 
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