第70回マスターズ

2006年4月6-9日   ★★★1/2

ジョージア州オーガスタ、オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブ

昨年同様雨に見舞われたマスターズ、今回は3日目に雨が降り、途中で翌日に持ち越しとなった。その時点での首位はチャド・キャンベルの6アンダーで、5アンダー2位にティム・クラークとロッコ・メディエイト、3アンダー4位にタイガー・ウッズ、フィル・ミッケルソン、パドレイグ・ハリントンの3人、2アンダー7位にヴィージェイ・シング、アーニー・エルス、レティーフ・グーセン、フレッド・カップルス、スティーヴン・エイムスの5人がいる。シングは初日6アンダーでトップにいたんだが。いずれにしても、ウッズ、ミッケルソン、シング、エルス、グーセンの世界ランキング・トップ5がちゃんと首位に絡んでいるのがいかにもメイジャーならでは。

日曜朝の第3ラウンドの残りで、踏ん張って4アンダーで首位に立ったのはミッケルソン。3アンダーでカップルスとキャンベル、2アンダーにウッズ、シング、ダレン・クラーク、エイムス、ティム・クラーク、メディエイト、1アンダーにミゲル・エンゲル・ヒムネスがいる。強豪に混じってキャンベルのような若手、メディエイトのようなヴェテラン、カップルスのようなセンチメンタル・フェイヴァリットがいて、その中から誰が勝ってもおかしくないような布陣だ。とはいえマスターズの覇者は過去15年間、最終パーティから出ているそうで、その線から行くと優勝はミッケルソンかカップルスとなるのだが、果たしてどうなるか。

最終ラウンドは最初の方でミッケルソン、カップルス、キャンベル、メディエイト、ヒムネスら5人が4アンダーで並ぶ混戦模様となるも、最後まで持ったのはミッケルソンとカップルスのみ。特にカップルスは最初の方でいくつも短めのバーディ・パットがあったが、ことごとくはずした。とどめは14番パー4のバーディ・チャンスで、これを沈めるとその時7アンダーのミッケルソンと1打差という重要なパットで、3フィートから3パットのボギーになってしまう。これでミッケルソンだけ7アンダーで単独首位、あとは全員4アンダー以下ということで、ほぼ勝負に決着がついた。

結局ミッケルソンは最終18番パー4でボギーを叩くも、この日3アンダー69、通算7アンダーで一昨年に続きマスターズ2勝目。先週のベルサウスに続き2連勝と絶好調だ。5アンダー2位には18番でグリーン右バンカーから直接カップ・インさせたクラーク (T)、4アンダー3位にカップルス、ウッズ、グーセン、キャンベル、この日6アンダー66のベスト・スコアを出したホゼ・マリア・オラハボルら5人が入った。3アンダー8位はシングとエンゲル・カブレラが分けた。

カップルスはパットが決まってればと思わせたが、それを言うならバック・ナインでいくつもバーディ・チャンスと二つのイーグル・チャンスがあったのにもかかわらず、ものにできなかったウッズも惜しい。しかし最も劇的だったのは、その時首位を争っていた9番パー4で、セカンド・ショットがピンを直撃してグリーン下にまで弾かれて、イーグルどころかバーディまでふいにしたメディエイトだろう。メディエイトはその後、12番パー3でボールを3個クリークに落とし、1ホールで7オーヴァー10を叩いて戦列から離脱した。



 
 
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