やっと今週でPGAのオフ・シーズンも終わる。「Silly Season」-馬鹿げたシーズン-と呼ばれるオフ・シーズンには、招待の賞金総額だけはでかいが、馴れ合いの、つまらないゴルフばっかりである。来年を予想する上でそれなりに見どころがないわけではないが、ゴルファーもシリアスでないため、総じて迫力に欠ける。スキンス・ゲームとか、PGA、LPGA、SPGAの合同戦とか、PGAとLPGAのペアで戦うJ. C. ペニー・クラシックとか、まあ、見せるアイデアとしては悪くないかなとも思うのだが、笑いながらプレイするゴルファーを見ると、やっぱり早くツアーが始まってくれないかなと考え直す。


先シーズンではほとんど活躍しなかったフレッド・カップルスがスキンを獲りまくって記録を作っても、どうしてそういうゴルフをツアーで見せてくれないのかとしか思えない。私はカップルスの飄々としたゴルフも好きなのだが、オフ・シーズンで活躍して金だけ稼いでももしょうもないだろう、あんたらの本分はそんなところにはない! と声を大にして言いたくなる。しかし、その煩悶も今週で終わりである。今回のウィリアムス・ワールド・チャレンジが終われば、いよいよ来週から2000年シーズンが始まる。


シリー・シーズンの掉尾を飾るワールド・チャレンジは、世界のトップ・ゴルファー12人で争う招待試合である。ウッズ、デュヴォール、ガルシア、レーマン、ミッケルソン、オメアラと、ビッグ・ネームが並ぶ。来週のメルセデス・チャンピオンシップスの調整も兼ねているため、ゴルファーも半分は本気である。3日目のフロント・ナインまでトップを争っていたウッズがいきなり崩れたり、4年間勝ち星なしだったレーマンが最後に意地を出してデュヴォールをうっちゃったり、それなりに楽しめた。


しかしここがシリー・シーズンだと思うのだが、最終日、暖かいはずのアリゾナのゴルフ場に、なんと雹が降り始め、ゲームは中断、ウッズとガルシアは雹玉を作って投げて遊んでるし、その時既に18番グリーンにいたオメアラは、足元で雹が跳ねまくり、真っ白でグリーンの芝すら見えない中を強引に4パットしてホール・アウト、続いてミッケルソンは同じくグリーン上でウエッジを取り出して、何とこちらはカップ・インと、やはりシリー・シーズンらしい所を見せてくれた。とにかく来週からだぜ。







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ウィリアムス・ワールド・チャレンジ

2000年1月   ★★1/2

アリゾナ州スコッツデイル、グレイホーク・ゴルフ・クラブ

 
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