シアリス・ウエスタン・オープン

2005年6月31日-7月3日   ★★★

イリノイ州レモン、コッグ・ヒル・ゴルフ&カントリー・クラブ

3日目を終わって12アンダーで首位はベン・カーティスとジム・フューリック。9アンダーでティム・ヘロン、7アンダーでタイガー・ウッズとショーン・ミキールが続く。それにしてもカーティスの名を聞くのは久し振り。実力より運と言われやすい全英の覇者は、実際全英に勝った後それほど活躍しなかったりする。トッド・ハミルトン共々頑張ってもらいたいものだ。一方、最近首位に絡んでも最後にトンビにあぶらげさらわれてばっかりだったフューリックがカーティスと二人首位に並び、まあ5打差とはいえウッズも一応上位にいたりすると、最終日それなりに期待してしまう。


最終日は最初の数ホール連続でバーディを奪ったカーティスが連続でボギーを叩いたフューリックに一時4打差をつけるという一幕もあったが、すぐに今度は逆の展開になり、結局6番ホールを終わった時点で二人共12アンダーと元の鞘に収まる。その二人をじりじり追い上げたのは、誰あろうウッズ。中盤一気に5ホールで5ストロークス、スコアを縮め、その時13アンダーのフューリックと共に首位タイに並ぶ。一方、カーティスがその後ずるずると後退したことで、優勝はフューリックとウッズの二人に絞られた。


しかしウッズは13番パー4、14番パー3で連続してボギーを叩き、フューリックに余裕を与えてしまう。結局フューリックはこのままリードを守りきって、この2アンダー69、通算14アンダーで勝った。ウッズは2打およばず、この日5アンダー66の通算12アンダーで2位、9アンダーでカーティス、8アンダーにビリー・メイフェア、7アンダーにパット・ペレスとブレット・クイグリーが入った。フューリックは最近、優勝に王手をかけていながら最後の最後にひっくり返されるという経験を何度かしているので、今回の優勝は嬉しかろう。


とはいえ今回の勝負で最も印象に残っているのは、最終日、ほとんど370ヤードをワン・オンさせようとしたウッズの10番パー4のドライヴと、同じく最終日、隣りのホールのティ・ボックスを越えたところからきっちりと第4打をカップに絡ませたカーティスの8番パー4のリカヴァリー・ショットだった。特にウッズのドライヴは、グリーン手前の幅がたった2フィートしかない花道にきちんと収まってしまい、今年のビュイック招待で最終日最終ホールのミス・ショットがたった数ヤードしかない花道に収まって勝ったシーンを思い出し、このショットによってもしかしたら今回もなんか追い上げるかもと本気で思わせ、そして実際に追いついた。その後が今一つでちょっと尻すぼみに終わったわけだが、いや、しかし、やっぱりウッズが追い上げる時のゴルフが、最もエキサイティングなゴルフであると改めて思わせてくれたのだった。





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