ワコヴィア・チャンピオンシップ

2005年5月5-8日   ★★★1/2

ノース・キャロライナ州シャーロッテ、クエイル・ホロウ・クラブ

初日から3日目までセルジオ・ガルシアが安定、3日目終了時点で12アンダーと、6アンダーで2位のジム・フューリック、D. J. トラハン、ヴィージェイ・シングに6打差をつけ、最近競っているツアーで久し振りに大味な展開になるかと思わせた。


そしたら最終日、スコアを伸ばせないガルシアにシングとフューリックがじりじりと詰め寄る。特にシングは一時13アンダーまでスコアを伸ばし、11アンダーで苦しんでいるガルシアに2打差をつけて首位に立つ一幕もあった。しかしシングはそこから伸び並んで結局12アンダーでレギュレイションを終える。一方のガルシアは最後になって挽回し、13アンダーでまた首位に立つも、17番パー3で池側に切ってあるカップをデッドに狙いすぎてティ・ショットを池に落とし、このホール、ボギー、18番パー4もパーで、結局ガルシアも12アンダーでレギュレイションを終える。一方、フューリックも18番でバーディを奪ってついに12アンダーとに達し、勝負は3人のプレイオフとなった。


18番でのプレイオフは、50フィートから3パットのガルシアがまず脱落、最終日の最初の9ホールまで優勝は盤石に見えたのに、勝負は終わってみるまでわからない。一方ここを手堅くパーでまとめたシングとフューリックは16番パー4へ。まずシングが20フィートのバーディ・パットを4フィート・オーヴァーさせた後、フューリックの10フィートの下りのバーディ・パットは、これは入ったと思ったのにするりと左に外れ、結局、共にパー。


17番パー3ではシングが6フィート、フューリック10フィートと共に1パット圏内。しかしフューリックは上側にシングは下側にそれぞれ外し、共にパーで勝負はまたまた18番へ。ここで完璧なシングのティ・ショットに対し、フューリックはフェアウェイ左側のクリークにドライヴを打ち込み、ドロップしたボールもラフに埋まり、第3打はフェアウェイを100ヤード進むだけ。これを見たシングは第2打は安全に行こうとグリーン左側に切ってあるカップの右側を狙いすぎて、グリーンまで外してグリーン右バンカーに打ち込んでしまう。


一方フューリックの第4打はなんとフラッグを直撃、弾かれたボールはグリーンをこぼれてラフまで転がり落ちる。フラッグに当たりさえしなければカップに絡んだのは間違いなく、あわよくば100ヤードからのパー・セイヴもあったかもしれず、そうなれば30ヤードのバンカー・ショットという難しいショットが待っているシング次第ではまだ勝負はどう転ぶかわからなかったのに。


しかしシングの第3打のバンカー・ショットはカップに1フィートに絡むスーパー・ショットで、この瞬間、フューリックの一縷の望みを打ち砕いた。シングはフューリックの第5打を待たずにパー・パットを沈め、2週間前のヒューストン・オープンに続き優勝、タイガー・ウッズ、フィル・ミッケルソンに並ぶ今季3勝目を上げた。これにアーニー・エルスを加えたビッグ・フォーは本当に強い。とはいえ今回はそのウッズもミッケルソンも出ていたんだが。ウッズはまったくいいとこがなく、ミッケルソンは最終日に猛チャージでギャラリーを沸かしたが、17番で池ぽちゃダボ、18番でもボギーで、結局この日6アンダー66、通算5アンダーで7位タイ、ウッズは通算2アンダーで11位タイだった。





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