ワコヴィア・チャンピオンシップ

2004年5月6-9日   ★★★

ノース・キャロライナ州シャーロッテ、クエイル・ホロウ・クラブ

2日目終了時点でタイガー・ウッズが9アンダーで首位に立ち、最近調子のよくないウッズ、復活の兆しかと思わせといて、3日目、ほとんどのゴルファーがアンダー・パーでプレイする中を一人だけ3オーヴァー75というスコアで、簡単に首位を譲り渡す。とにかく右に左に曲げまくっていたからなあ。そのわりにはラフからのスーパー・ショットなんてのを見せてくれたりなんかして、見てる分には充分面白いラウンドではあったのだが、それでも、一人だけ毎回ラフから第2打を打ってたのでは、やはり勝つゴルフはできまい。


結局3日目終了時点で11アンダーで首位に立ったのは、アーロン・オーバーホルザー。1打差でジオフ・オグルヴィとノタ・ビゲイ3世が続く。ビゲイが首位に絡むのを見るのも久し振り。結局ウッズは6アンダーで、オーバーホルザーに5打差。これでは逆転は難しかろう。特に17番パー3での池ぽちゃダブル・ボギーはよけいだった。


しかしウッズは最終日に少し盛り返し、昨日は池ぽちゃの17番で今度はバーディを奪い、10アンダーまでスコアを伸ばした時点で、首位11アンダーのオーバーホルザーとジェフ・マガートに1打差となり、結局10アンダーでレギュレイションを終える。さらに10アンダーにはヴィージェイ・シング、9アンダーには既にレギュレイションを終えているフィル・ミッケルソンと、リーダーボードにずらりとビッグ・ネイムが並ぶ。もしかしたら、これはわからないかも。


一方オーバーホルザーは、ペブル・ビーチでも3日目終了時点で首位に立ちながら、最終日に大叩きで崩れている。それで最終日、これはどうなるかわからないと思いながら見ていたが、15番パー5でイーグルをとって13アンダーとなり、その時点で11アンダーで2位のマガートに2打差をつけたところで、これはついに初優勝かと思われた。


しかしオーバーホルザーは、その後、16番パー4、17番パー3で連続ボギーでまた11アンダーの振り出しに戻り、一人、その16番と17番で連続バーディを奪っていつの間にやら11アンダーまでスコアを伸ばしていたジョーイ・シンデラーに並ばれてしまう。シンデラーの名前はそれまでほとんどリーダーボードに見えなかったのに、気づいたら首位に並んでいたという感じだった。


とはいえオーバーホルザーの17番のティ・ショットは、あと3インチ転がれば池ぽちゃというところを運よくラフに引っかかるなど、まだついている。18番でも、ティ・ショットを林の中に打ち込み、まともにスイングできないところから見事にグリーンに乗せてくるなど、ウッズそこのけのスーパー・ショットでギャラリーを沸かす。しかしそれでもバーディを奪うことはできず、結局勝負は、11アンダーで並んだオーバーホルザーとシンデラーのプレイオフとなった。


18番パー4でのプレイオフは、二人ともパー、続く16番では、オーバーホルザーのティ・ショットがラフにつかまり、第2打はグリーン手前のバンカーへ。オーバーホルザーはそこからのアップ&ダウンに失敗、一方のシンデラーは手堅くパーで収め、なんと14年ぶりにツアー8勝目を上げた。前回から今回までの優勝のブランクの長さでは3番目、トーナメント数では史上2番目に長いブランクだそうだ。私がツアーを見るようになってからかれこれ10年以上経つが、それでもシンデラーを勝ったのを見たことが一度もないから、それも頷ける。結局10アンダーのウッズはカルロス・フランコと並んで3位タイ、9アンダー5位には、ミッケルソン、ビゲイ、マガート、スティーヴ・フレッシュの4人が入った。







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