ヴェライゾン・ヘリテイジ

2007年4月12日-4月16日   ★★★1/2

サウス・カロライナ州ヒルトン・ヘッド・アイランド、ハーバー・タウン・ゴルフ・リンクス

今年のヘリテイジはノールイースターと呼ばれる米北東海岸を襲う広域のストームが発生したため、東海岸でノールイースターの下の方に引っかかったサウス・カロライナで行われているヘリテイジも当然影響され、結局日曜は早々に雨天順延となった。実際その日のニューヨークはかなり荒れて各地で床下床上浸水が相次いだのだが、この同じ雨雲がサウス・カロライナまで繋がっているとしたら、こんな天気じゃゴルフなんてできまい。

そのヘリテイジ、3日目終了時点で首位は13アンダーのジェリー・ケリー、1打差12アンダーにアーニー・エルスとケヴィン・ナー、11アンダーにブー・ウィークリー、その下9アンダーに並ぶ5人の中には、先週のマスターズの覇者、ザック・ジョンソンの名も見える。

月曜に行われた最終日は、早々にケリーが脱落、バック・ナインに入って勝負は15アンダーのウィークリーとスティーヴン・リーニー、13アンダーのエルスとナーの4人に絞られる。しかしリーニーは16番パー4で第2打を引っかけてOB、ナーは14番パー3でティ・ショットを池に落として脱落、エルスもそれに倣うかに見えたが踏ん張り、最後の最後になって勝負はエルスとウィークリーの争いになった。

ウィークリー14アンダー、エルス13アンダーで、先のパーティでプレイするウィークリーは17番パー3でティ・ショットを大きくグリーン・オーヴァー、第2打はグリーンまで届かず転がり落ちる。その時エルスは16番で20フィートのバーディ・パットで、これでいきなり逆転という展開も考えられた。しかしウィークリーのグリーン下からの20フィートの第3打のフロップ・ショットは吸い込まれるようにカップに消えるスーパー・パー・セイヴ、一方のエルスのパットは1インチ・ショートする。

ウィークリーは18番パー4でも第2打を大きく右に曲げ、第3打もグリーンをオーヴァー、ラフからの第4打は後ろのバンカーのためにスタンスもままならない。しかしエルスも17番でティ・ショットをグリーン・オーヴァー、TVタワーが邪魔になるためフリー・ドロップした第2打はクラブを雑草にとられて右のバンカーに転がり落ちる。その直後、18番ではウィークリーがまたまた信じられないラフからの20フィートを直接カップ・インさせ連続して劇的なパー・セイヴで、14アンダーでレギュレイションを終える。エルスはバンカーから寄せて1パットのボギーと一つ後退して12アンダー、これで9分9厘勝負あった。

18番でイーグルをとらないと追いつかないエルスは、強い風の吹く中、軽いラフからの180ヤードの第2打をデッドにピン狙い。ボールはなんとカップ2フィート手前に落ち、本当にあわや入るかと思ったがピンそば1フィートで止まる。本当に入れる気だったか。結局エルスはこのホール、バーディで上がるも13アンダーで一つおよばず、ウィークリーがツアー初優勝。ウィークリーはホンダ・クラシックでも劇的な勝負を演出していたが、今回もそれに勝るとも劣らない勝負を演出。ドラマティックなやつだ。12アンダー3位にはリーニー、10アンダー4位にナーとヴォーン・テイラー、9アンダー6位にジョンソンが入った。 



 
 
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