足切りを終えた時点での首位は、3アンダーのグレム・マクドウェル。2打差1アンダーにフィル・ミッケルソン、アーニー・エルス、ダスティン・ジョンソン、石川遼が続く。優勝候補のヴェテラン勢にEPGAの中堅、ペブル・ビーチに強い若手、そして18歳の新鋭と、毎回なぜだか演出したかのような筋書きとなるUSオープン、今年もそうなった。タイガー・ウッズは予選こそ通過したが4オーヴァー25位タイと、やはり本調子とは言い難い。


3日目はジョンソンの調子がよく、リーチャブルの4番パー4でイーグルを奪うなどしてマクドウェルを抜き去る。さらに驚いたのが、やはり今回もダメだろうと思っていたウッズで,3日目フロント・ナインまではそう思っていたのに、バック・ナインを5アンダーで回り、ジョンソンと同じくこの日5アンダー66で1アンダーまで回復する。バック・ナインは2000年のペブル・ビーチで勝った時の圧倒的な強さを彷彿とさせるできで、これでジョンソン6アンダー、マクドウェル3アンダーの下につける3位まで浮上。イーヴン・パー4位にはエルスとグレゴリー・ハヴレ、ミッケルソンが1オーヴァー6位にいる。石川は3オーヴァーでアレックス・チェッカ、ティム・クラークと共に7位タイに後退。


最終日はジョンソンが2番パー4でいきなりトリプル・ボギーを叩いてマクドウェルと並び、その後もずるずると後退する。マクドウェルもスコアを伸ばすわけではないが、一方ウッズ、エルス、ミッケルソンのビッグ3も精彩を欠く。それでもエルスは一時マクドウェルに並びかけるが、ウッズはまったくいいところがない。


代わってもしやと思わせたのがハヴレで、18番パー5でこれを入れたらついにマクドウェルと並ぶ8フィートのバーディ・チャンスがあったが外す。結局粘ったマクドウェルが,この日3オーヴァー74ながらも、通算イーヴン・パーでメイジャー初優勝。ハヴレ1オーヴァー、エルス2オーヴァー、ミッケルソンとウッズが3オーヴァー、4オーヴァー6位にはマット・クッチャーとデイヴィス・ラヴ3世が入った。ジョンソンはこの日10オーヴァー82の通算5オーヴァーで8位タイ、石川も80と崩れ,通算12オーヴァー33位タイに終わった。


LPGAでは宮里藍が今季4勝目。私の地元ニュージャージー開催というついにアメリカ本土での優勝だが、USオープンとワールド・カップのせいで宮里の活躍にまったく気がつかなかった。








 

第110回全米オープン   ★★★

2010年6月17日-6月20日、カリフォルニア州ペブル・ビーチ

ペブル・ビーチGL

 
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