ザ・メモリアル

2004年6月3-6日   ★★★

オハイオ州ダブリン、ムーアフィールド・ヴィレッジ・ゴルフ・クラブ

今年のメモリアルは、17年ぶりに蝉が異常繁殖する年に当たっている。17年前の87年のメモリアルも蝉の声がかまびすしかったようだが、今回も、画面を何度も何度も蝉が飛んで横切っていくなど、TVで見ていてもとにかくうるさいのがよくわかる。スイングを邪魔されたりしてゴルファーも大変だ。K. J. チョイなんて、シャツの中に飛び込んだ蝉をつまみ出していた。


さてトーナメントの方は、3日目終了時点で首位は、12アンダーのアーニー・エルス。その後を10アンダーのフレッド・カップルスとK. J. チョイとジャスティン・ローズ、9アンダーのタイガー・ウッズとスティーヴン・エイムスが続く。その下は6アンダーになってしまうため、この6人の中から優勝者が出るのは間違いなかろう。


最終日は思った通り、一時はエルス、カップルス、ウッズ、ローズの4人が12アンダーで並び、白熱したフィニッシュを期待するも、そこからエルスがするすると抜け出し、後は誰にも並ばれることなく、この日6アンダー66、通算18アンダーの快勝。ことごとくクラッチ・パットを沈めていた上に、要所要所のバーディ・パットも決まり、特にバック・ナインに入ってからは誰もついてこれなかった。2位がカップルスで14アンダー、3位ウッズ12アンダー、4位ローズ11アンダー、5位チョイ10アンダーと続き、昨年の覇者ケニー・ペリーがエイムスと共に9アンダーで6位タイに入った。


終わってみればエルスの快勝だったわけだが、とはいえ他のゴルファーも印象的なショットを連発し、カップルスがグリーン回りからの難しいパットを何度も沈めてギャラリーを沸かせたかと思えば、ウッズが14番パー4のグリーン・オーヴァーのラフから非常に難しいフロップ・ショットをそのままカップ・インさせてパーを拾うなど、なかなか楽しませてくれた。ウッズは99年のメモリアルの14番でも、ラフから直接カップ・インさせてパーを拾う劇的なショットがあったが、このホールで印象的なショットを演出する。しかし、それでも、淡々と着実にスコアを縮めて他を寄せつけなかったエルスの貫録勝ちという感じのした、今年のメモリアルだった。







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