放送局: Sci-Fi

プレミア放送日: 6/9/2000 (Fri) 20:00-22:00

製作: ステュー・セガール・プロダクションズ、USAケーブル・エンタテインメント

製作総指揮: マット・グリーンバーグ

製作: エドワード・レディング

監督: ブレック・アイスナー

脚本: マット・グリーンバーグ

撮影: ニール・シャピロ

編集: M. スコット・スミス

音楽: ジョナサン・エリアス、ジミー・ホーン

美術: マレク・ドブロウオルスキ

出演: ヴィンセント・ヴェントレスカ(ダリアン・フォウクス)、ポール・ベン-ヴィクター(ホッブス)、エディ・ジョーンズ(政府役人)、シャノン・ケニー(「ザ・キーパー」)、レベッカ・チェンバース(ケイシー)、デイヴィッド・バーク(ケヴィン)、ジョエル・ビソネット(アーノー)


物語: しがない金庫破りのダリアンは、忍び込んだとあるマンションで居住者の老人に見つかってしまい、しかも驚きのあまり心臓発作を起こした老人に心臓マッサージを施しているところを捕まってしまう。金庫破りなだけでなく老人にいたずらしようとした変態と見られたダリアンは、裁判官の心証も悪く、保釈なしの終身刑を言い渡されてしまう。そんなお先真っ暗にダリアンに面会に来たのが、ダリアンと違ってできのいい弟のケヴィン。ケヴィンは政府の庇護下、秘密の研究をしており、ダリアンが最終の人体実験の被験者になることに同意すれば、刑務所から出してやることができるという。


ダリアンは渋々同意するが、ケヴィンが研究しているのは、人体に特殊な化合物を埋め込み、「クイックシルヴァー」という体液を分泌させることで光の透過率を変化させ、人体を透明にしてしまうというものだった。ダリアンは訓練の結果、ある程度好きなようにクイックシルヴァーを分泌して透明人間になることができるようになるが、時として我を忘れて凶暴になるという副作用にも悩まされるようになる。しかしダリアンもケヴィンも知らなかったことには、ケヴィンと共同研究を担当しているアーノーが、実は研究の成果を盗もうとしている秘密機関の首領で、ケヴィンはアーノーの放った銃弾に倒れてしまう‥‥


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SF番組専門チャンネル、Sci-Fi(サイ・ファイ)チャンネルによる新SFドラマ・シリーズ。H.G. ウエルズの古典「透明人間」を現代風にアレンジして製作している。主演のヴィンセント・ヴェントレスカは2年ほど前、ネットワークが製作したSF「プレイ (Prey)」で主演級の医師役を演じていた。今回はその医者に小突き廻され、嫌々ながら透明人間になってしまうという役どころ。


今回の「透明人間」は、わざわざ「H.G.ウエルズ原作の『透明人間』」とうたっているところからして、あの、ロウ・テクながらなかなか興奮させてくれたジェイムズ・ホエール監督、クレイトン・ローソン主演の33年製作の快作「透明人間」に似たようなものを想像していた。あれって、今見てもなかなかの特撮だと思う。CGの発達した現代ではもっとよく撮れるに違いない。


と思っていたら、やはり舞台が現代のせいか、どこがウエルズ原作なの?という感じ。ホエール/ローソンの「透明人間」と同じ点は、透明人間になった主人公が段々副作用で凶暴化していくというところくらい。主人公に変にギャグを絡ませるところなんかは、むしろチェビー・チェイスが主演した92年の「透明人間」の方に似ている。まあ、しかし、だからといってそれはどうということはない。気になるのは、技術の進歩した今回の方が少なくとも“透明人間”自体の表現にかけては優れていなければならないが、別にそれほどでもないという点。


今回の「透明人間」は、「クイックシルヴァー」という光の透過率を変える分泌液を自由に分泌することによって、身体が透明になるという理屈がついている。はっきり言って無茶苦茶もいいところだが、まだよしとしよう。しかし、実験に失敗したモルモットが粉々に崩れたり、透明人間になる主人公ダリアンが着ている洋服まで一緒に透明になってしまうのは、いったいどういうわけなんだ?繊維が危険を察知するとアドレナリンでも分泌するとでもいうのか?変に辻褄を合わせようとすると自分で自分の首を締めるだけだぞ。


それに、「透明人間」の醍醐味は、やはり身体が透明になっていくシーンの特撮だとか、透明になった主人公の活躍にあると思うのだが、2時間のプレミアを見る限り、わくわくする特撮や興奮させる主人公の活躍があったとは思えない。そのへんイマイチである。しかし、私は何を隠そうこの主人公が嫌いではない。こういう、どんな時でも皮肉を言うのを忘れず、喧嘩っぱやく性格もひねくれているが何となく憎めない奴って、文章で描くのは簡単だが、実際に映像にしようとするとそうはいかない。でもこの番組で主役のダリアンを演じるヴェントレスカは、いい線行っている。別に演技力がありそうってわけでもないから、要するに本人のキャラクターとうまくマッチしているということだろう。うまくやれば今後Sci-Fiを背負って立つ番組に成長できるかも知れない。製作総指揮のマット・グリーンバーグは、元々はホラー映画専門の脚本家。「ハロウィーン」シリーズの最新作、「Halloween H20: Twenty Years Later」なんて書いている。






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The Invisible Man

インヴィジブル・マン(透明人間)   ★★1/2

 
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