ザ・ゴーバーガー・ショウ   The Gorburger Show 

放送局: コメディ・セントラル 

プレミア放送日: 4/10/2017 (Mon) 0:00-0:30 

製作: ファニー・オア・ダイ  

製作総指揮: ライアン・マクニーリー、ジョシュ・マーティン、T. J. ミラー 

出演: T. J. ミラー (ゴーバーガー) 

 

内容: モンスターのゴーバーガーが日本のヴァラエティ・ショウをのっとってホストを務めるトーク・ショウ (という体裁のコメディ。)


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The Gorburger Show


ザ・ゴーバーガー・ショウ  ★★1/2

「ザ・ゴーバーガー・ショウ」は、前回書いた「ブロックマイヤ (Brockmire)」同様、オリジナルは「ファニー・オア・ダイ (Funny or Die)」が提供するウェブ・シリーズだ。ファニー・オア・ダイでは過去2シーズンが製作されている。それを今回、コメディ・セントラルがTVシリーズ化した。 

 
けったいなのは番組設定で、ゴーバーガーという「スター・ウォーズ (Star Wars)」のジャバ・ザ・ハットを水色の毛むくじゃらにした感じのモンスターが日本のヴァラエティ番組をのっとり、自分がホストの座に居座って番組を続けるという、かなり人を食ったものだ。しかし番組の構成自体はその他諸々のトーク・ショウと変わらず、毎回ゲストを呼んで話をする。呼ばれたゲストも普通にまるで人間のホストと会話するようにゴーバーガーと話をしている。 
 
毎回のオープニング・クレジットは、いかにも日本のヴァラエティ・ショウという趣きのステュディオにゴーバーガーが乱入し番組を乗っとるという、番組由来を説明している。その日本語番組、日本語キャプションも入り、ホストやその他の面々も日本語を喋ってたりするが、そのイントネーションは微妙だったりする。そこへゴーバーガーが乱入し、ダンサーを壁に投げ打ちつけて殺し、ゲストの首を引きちぎり、アナウンサーを噛み殺す。巷は阿鼻叫喚血の海だ。そしてゴーバーガーはホストを押しのけ、これからはオレが番組のホストをやると宣言する。これが毎回のオープニングだ。お世辞にもいい趣味とは言えない。 

 

因みにファニー・オア・ダイのウェブ・シリーズでもこのオープニング自体はほぼ同一だが、今回一応撮り直している。日本人の番組キャストは人が替わっているようだが、ゴーバーガー自身は同一。あるいは新しく着ぐるみは作り直しているかもしれない。 

 
本編が始まると、ゴーバーガーはその他のトーク・ショウ同様デスクに座り、ゲストを呼んでお喋りしたり、外に出て面白いところを回るヴィデオ撮りのコーナーがあったりする、一般的なトーク・ショウの進行そのままだ。一方、日本語ヴァラエティのスタッフの面々はまだ残っており、番組進行自体は日本語と日本語キャプションのままだったりする。 因みにステュディオの観客もほぼ全員日本人 (アジア系) だ。
 
番組第1回のゲストは、CBSの深夜トーク
「ザ・レイト・レイト・ショウ・ウィズ・ジェイムズ・コーデン (The Late Late Show with James Corden)」でバンド・マスターを担当しているレジー・ワッツ。その側に座っているトレヴボーンという黒人は、どうもタバコの煙りをふかして芸をする芸人のようだ。しかし最後に彼はそのタバコ芸の最中に上から落ちてきたライトの下敷きになって血塗れとなって死んでしまう。捨てキャラだったのか。 

 

ゴーバーガーが外に出るコーナーでは、ダッチ・ワイフを作る製作所を訪れる。なんでもオーダー・メイドで様々な注文に対応するそうだ。おかしいのはたとえダッチ・ワイフでも、下半身や女性の乳首が画面に映るとそこにぼかしが入る。その他の部分では、ゴーバーガーはかなり際どいことを言ってたりやってたりするのに、人形の乳首がそんなに重要かと思うのだが、規制するお役所仕事に対応するには、そうするしかないんだろう。 

 

番組第2回のゲストは、特にセレブのカウンセラーとして知られているドクター・ドリュウ。まったく関係ないが番組進行を面白くするために、バックステージにケニーGを呼んできてサックスを吹かせ、その上に重石を吊るし、もし面白くなくなったら紐を切ってケニーGを圧死させようとする。ドクター・ドリュウはその度に慌ててゴーバーガーを止めようとするのだが、その甲斐も虚しく、最後にはケニーGはゴーバーガーの手によってやはり無残に殺されてしまう。ゴーバーガーが外に出るコーナーでは、ちょい前に流行ったトゥワーキング、つまりケツ振りダンスに挑戦する。 

 

とまあ、とにかく人を食っているという印象が横溢しているのが、「ゴーバーガー・ショウ」だ。中に入っているのはT. J. ミラーで、近年「デッドプール (Deadpool)」のウィーゼル役やHBOの「シリコンバレー (Silicon Valley)」で、躍進著しいという印象がある。「クローバーフィールド (Cloverfield)」で、ヴィデオカメラを持っているのでスクリーンには映らないが声は始終聞こえており、最後には死んでしまう裏主人公も演じている。やっぱりヘンなやつだ。 











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