ソニー・オープン

2003年1月16-19日   ★★★

ハワイ州ホノルル、ワイアラエ・カントリー・クラブ

今年からPGAツアーにフル出場する若干21歳のオーストラリアの期待の星アーロン・バッデリーが初日から好調、3日目終了時点で15アンダーと、13アンダーですぐ後ろに着けるアーニー・エルスに2打差をつけて最終日を迎える。しかしバッデリーは最終日、それまでは好調のドライヴァーが決まらず、ほとんどティ・ショットがフェアウェイをキープしない。それでも大きく崩れないところが将来を期待させる大器という感じはするが。


しかし、やはりエルスに追いつかれ、共に16アンダーのタイで迎えた17番のパー3でバッデリーがボギーを叩いてしまった時点で、ついにエルス16アンダー、バッデリー15アンダーと逆転する。バッデリーはしかし18番バー5でバーディを奪い返し、二人共16アンダーとなって勝負はプレイオフへ。


18番で行われたプレイオフは共にバーディで、続いてリーチャブルの10番パー4へ。エルスのティ・ショットはグリーン左のラフ、しかしカップはグリーンの左側に切ってあるため、寄せるのは非常に難しい。ぎりぎりに狙ってグリーン手前のラフにつかまることを嫌ったエルスは安全策で強めに打ち、結果、カップを大きく行き過ぎただけでなく、グリーンも僅かにオーヴァーしてしまう。一方のバッデリーはティ・ショットはグリーン手前のバンカーへ。セカンド・ショットはカップから15フィートにつける。これでバッデリー圧倒的有利に。


しかしエルスは信じがたいことにフリンジから60フィートのこのパットを沈めてしまう。逆にプレッシャーのかかったバッデリーはバーディ・パットをハーフ・インチショートさせてしまい、なんとエルスが先週のメルセデス・チャンピオンシップに続いて2週連続のウィナーになった。今シーズンのPGAはまだ始まって2戦しかしていないが、タイガー・ウッズの復帰がいつになるかわからない今、もしEPGAよりもPGAを優先させるならば、エルスが今シーズンの賞金王を獲得する可能性が非常に濃厚になってきた。それにしても最後のバッデリーのパットは、あれは入ったと思ったが、あと一転がりと思った瞬間、いきなり逆方向の回転がかかったみたいに急停止した。あれは多分、カップ手前の芝が荒れていたんだろう。バッデリーは最後の最後でツキに見放されてしまった。







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