放送局: WB

プレミア放送日: 10/16/2001 (Tue) 21:00-22:00

製作: トリン/ロビンズ・プロダクションズ、ミラー・ゴーグ・インク、スモールヴィル・フィルムス、ワーナー・ブラザースTV

製作総指揮: マイク・トリン、ブライアン・ロビンズ、アル・ゴーグ、マイルズ・ミラー

共同製作総指揮: マイケル・ワトキンス

製作: ロバート・ペトロヴィツ

共同製作: マイケル・グリーン、ドリス・イーガン、グレッグ・ウォーカー

監督: デイヴィッド・ヌッター

脚本: アル・ゴーグ、マイルズ・ミラー

撮影: アッティラ・スザレイ

編集: スティーヴン・マーク

音楽: マーク・スノウ

美術: ランス・キング

出演: トム・ウェリング (クラーク・ケント)、ジョン・シュナイダー (ジョナサン・ケント)、アネット・オトゥール (マーサ・ケント)、クリスティン・クルーク (ラナ・ラング)、マイケル・ローゼンバウム (レックス・ルーサー)、アリソン・マック (クロイ・サリヴァン)、サム・ジョーンズ (ピート・ロス)、エリック・ジョンソン (ホイットニー・エルスワース)


物語: 1989年。カンサスの小さな町ことスモールヴィルを隕石群が襲い、町を壊滅状態に陥れる。ジョナサンとマーサのケント夫妻が乗ったピックアップ・トラックにも隕石が降りかかり、危機一髪で難を逃れる。その二人の前に現れたのは、どこから来たのかわからないまだ幼い男の子で、子供がなかった二人は、その子をクラークと名づけ育てることにする。一方、町の実業家ルーサー家の一人息子レックスも町はずれで隕石群に襲われ、髪の毛がすべて抜け落ちるという恐怖を味わっていた。


時は変わって現在。クラークは人並外れた力を持つ青年に成長していたが、父からはその力を人前で使うことを禁じられていた。クラークはラナに恋心を抱いていたが、ラナは隕石群が町を襲った日に拾ったクリプトンのペンダントを始終身につけており、その結果、クラークはラナの近くに寄ると力を失って必ずへまをするということを繰り返すため、皆の笑いものになっていた。クラークの通うスモールヴィル高校では、アメリカン・フットボールの試合が終わったパーティの夜、一人の犠牲者を選んで「かかし」と題してトウモロコシ畑の真ん中にパンツ一丁で吊るし上げるという恐ろしい恒例行事があったが、かつてその犠牲者となった男が、今、スーパーパワーを身につけてかつての関係者に復讐を企んでいた。そしてクラークがラナに接近することが気に入らないラナのボーイフレンドのホイットニーは、今年の「かかし」にクラークを選ぶことを宣言する‥‥


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「ヤング・スーパーマン (スモールヴィル)」を放送するWBは、「ドーソンズ・クリーク」「フェリシティの青春」「チャームド」等、若者に人気のある番組の編成で知られている。昨シーズンまでは「バフィ 恋する十字架」、「ロズウェル」も放送していたのだが、昨シーズンの終わり、放送権値上げで番組を製作しているプロダクション会社の20世紀FOXTVと揉めている時に、横からUPNにトンビにあぶらげさらわれてしまった。


それでWBは今シーズンから、より少ないドラマで勝負しなければならない。なんせその補充に当てられた若者向けドラマが、この「スモールヴィル」1本だけなのだ。WBが「スモールヴィル」にかける期待と自信のほどが窺える。


「スモールヴィル」はスーパーマンの若い頃を描くアクション・ドラマなのだが、WBが放送する番組であり、単なるアクションを主体としたドラマではない。ノリとしては「バフィ」と「ロズウェル」を足して割ったような、SF青春ドラマとなっている。もちろん主人公はスーパーマンことクラーク・ケントなのだが、彼の活躍を描くアクション主体のドラマというよりも、人知れない力を持ってしまったクラークが普通の人に囲まれて、悩み、成長する姿を描くのが基本だ。


そのためクラークを演じるのはモデル出身のトム・ウェリングと、見場にも気を使っている。それでもウェリングは多少あごが張っており、見ようによっては従来通りのスーパーマンにも見えないことはないというのがポイントだ。もちろん彼がスーパーパワーを使って人知れず悪漢退治に活躍するというサブ・プロットも毎回ちゃんと挿入されている。ただし、青春ものとしても機能する「スモールヴィル」は、ウェリングがタイツを穿いたりケープを羽織ったりすることはない。ついでに言うと空を飛ぶこともない。今の時代にタイツを穿いてケープを翻す主人公を格好いいと思うものなんかいないだろうし、空なんか飛ばれてあまり現実離れしてしまうと、悩める若い主人公というキャラクター設定と相容れなくなってしまうからだ。


プレミアを見た限りでは、この辺のバランスはうまくとれていた。スーパーパワーを持っているのだが、恋するラナがなんとスーパーマンの最大の弱点であるクリプトンでできたペンダントをしているため、クラークは彼女のそばに近づくと力を失っていつもよろけてしまう。そのため、彼の本当の力を知らない周りからはいつもバカにされている。人からバカにされている奴が本当は秘められた力を持っていたというのはヒーローものの定石であり、オリジナルの「スーパーマン」ももちろんこの定石を踏まえていたわけだが、今回は青春ものという設定が、さらにその効果を増大させている。クラークは人には言えないこの力のために、単純にヒーローになるのではなく、悶々と思い煩うことになるのだ。思わずクラークに感情移入してはまり込む若い視聴者も多いんではなかろうか。


配役の点での妙は、かつて「スーパーマンIII 電子の要塞」でクリストファー・リーヴ演じるスーパーマンの初恋の人、ラナ・ラングを演じたアネット・オトゥールが、ここではクラークの母マーサを演じていることである。「電子の要塞」は、「スーパーマン」シリーズで最も印象が薄く、今ではほとんど覚えていないが、ロイス・レーン以外にクラークに初恋の人がいたのかという設定に驚いたことだけは覚えている。そのオトゥールが今回はクラークの母親として登場する。なかなか楽しませてくれる。


その他では、ラナを演じるクリスティン・クルークが私の目にはまるで可愛く映らないのが不満である。WBの放送する番組に登場するティーンエイジャーの女の子は、ほぼ100%長髪ストレート中分けの髪型をしており、ラナも例外ではない。実際、そういう髪型をしている子が世の中に多いのはわかるが、WBの番組に出る女の子はほとんどが似たような顔立ちで似たような髪型をしている子が多く、見分けるのに苦労する。「バフィ」なんて、主人公のサラ・ミシェル・ゲラー以外皆似た顔同じ髪型で、私は今でも時々誰が誰だったかこんぐらがる。せめて髪の短い女の子を起用するなりして登場人物に変化を持たせてくれないだろうか。時代の流行りの顔があるというのはわかるけど。私の目にはラナを演じるクルークよりも、コミック・リリーフのクロイを演じるアリソン・マックの方が断然可愛く見える。


剃髪のレックス・ルーサーも、ジーン・ハックマン演じる恰幅のいいレックス・ルーサーに慣れきっていたので、ちょっと痩せぎすな今回のレックスを演じるマイケル・ローゼンバウムには、最初ちと違和感を覚えた。見ているうちにそれも気にならなくなってきたけど。でも幼いレックスを演じた少年の方が、なんとなく合っていると思った。その他に、出演者ではないのだが、音楽を担当するマーク・スノウの名をまた発見して驚いた。スノウは代表作といえば、誰もがすぐに思い浮かべる「X-ファイル」のテーマ音楽で知られているが、去年、「ブル」でも印象的な音楽をつけ、今年に入っても「ローン・ガンメン」「パサディナ」と続け様に仕事をこなすなと思っていたら、まだあったか。


WBの狙いは見事に的を得て、「スモールヴィル」は、既に「バフィ」がいなくなった跡を継ぐ人気番組として確立している。プレミアの視聴率は、狙った若いターゲット層での成績など、幾つかの点でWBの新記録を樹立するものであった。これに気をよくしたWBは、既に「スーパーマン」同様のDCコミックスを原作とする、今度は女性のスーパーヒロインが活躍する「バーズ・オブ・プレイ (Birds of Prey)」の製作を決めている。ヒーロー/ヒロインものは不滅だ。







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Smallville

ヤング・スーパーマン   ★★★

 
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