一人で勝手にノミネートして授賞して盛り上がる個人的アカデミー賞の第15回。
作品賞 (Picture)
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•カペナウム (Capernaum)
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•女王陛下のお気に入り (The Favourite)
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•ローマ (Roma)
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•万引き家族 (Shoplifters)
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•ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ (Sicario: Day of the Soldado)
ほとんど作品賞というよりは外国語映画賞のような顔ぶれとなった今回のノミネート作品、個人的には、見たのは昨年だったロシアのアンドレイ・ズビャギンツェフの「ラブレス (Loveless)」と、フランスのミハエル・ハネケの「ハッピー・エンド (Happy End)」も入れたいくらいだ。「ローマ」は本当のオスカーで史上初の作品賞と外国語映画賞同時制覇の偉業を達成しそうだが、私が選ぶのも、やっぱり「ローマ」なのだった。
監督賞 (Director)
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•フェデ・アルバレス「蜘蛛の巣を払う女 (The Girl in the Spider's Web)」
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•アリ・アスター「ヘレディタリー (Hereditary)」
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•コーエン兄弟「 バスターのバラード (The Ballad of Buster Scruggs)」
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•アルフォンソ・キュアロン「ローマ」
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•是枝裕和「万引き家族」
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•ナディーン・ラバキー「カペナウム」
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•ヨルゴス・ランティモス「女王陛下のお気に入り」
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•ステファノ・ソッリマ「ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ」
是枝に上げたいのは山々だが、やっぱり今回のキュアロンには死角なし。
主演男優賞 (Actor)
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•ベニシオ・デル・トロ「ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ」
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•ベン・フォスター「足跡はかき消して (Leave No Trace)」
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•ライアン・ゴズリング「ファースト・マン (First Man)」
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•リチャード・メリット「ホワイト・ボーイ・リック (White Boy Rick)」
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•ホアキン・フェニックス「ビューティフル・デイ (You Were Never Really Here)」
ゴズリング以外は皆悪役というか犯罪者。その中で最も印象的だったのは、撃たれても死なないデル・トロ。
主演女優賞 (Actress)
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•ヤリッツァ・アパリシオ「ローマ」
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•トニ・コレット「へレディタリー」
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•オリヴィア・コールマン「女王陛下のお気に入り」
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•クレア・フォイ「蜘蛛の巣を払う女」、「ファースト・マン」
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•ケリー・マクドナルド「 アグネスと幸せのパズル (Puzzle)」
マクドナルドみたいに、いかにも普通の人間を普通に演じて巧いと感じさせるのに感心する。
助演男優賞 (Supporting Actor)
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•マハーシャラ・アリ「グリーンブック (Green Book)」
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•ベン・キングズリー「オペレーション・フィナーレ (Operation Finale)」
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•アレックス・ウルフ「へレディタリー」
やはりキングズリーの巧さには舌を巻く。
助演女優賞 (Supporting Actress)
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•安藤サクラ「万引き家族」
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•トマシン・マッケンジー「足跡はかき消して」
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•イザベラ・モナー「ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ」
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•エマ・ストーン「女王陛下のお気に入り」
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•レイチェル・ワイズ「女王陛下のお気に入り」
これまでの印象を心地よく覆してくれたストーン。
脚本賞 (Original Screenplay)
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•アルフォンソ・キュアロン「ローマ」
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•デボラ・デイヴィス 、トニー・マクナマラ「女王陛下のお気に入り」
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•ナディーン・ラバキー「カペナウム」
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•テイラー・シェリダン「ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ」
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•ニック・ヴァレロンガ 、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー「グリーンブック」
あまりにも言語道断の展開過ぎて、逆にこれは事実の映像化に違いないと確信していた話を一から作ったという「カペナウム」のラバキー。
脚色賞 (Adapted Screenplay)
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•コーエン兄弟「バスターのバラード」
これに元ネタがあったというのが不思議な気がするくらい、コーエン兄弟色全開。
実写短編賞 (Live Action Short)
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•Detainment
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•Fauve
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•Madre
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•Marguerite
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•Skin
どれも考えさせるが、最も余韻を残した「Fauve」。