一人で勝手にノミネートして授賞して盛り上がる個人的アカデミー賞の第14回。
作品賞 (Picture)
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•ホスタイルズ (Hostiles)
SFの「ブレードランナー 2049」や「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」に感銘を受けてもファンタジーの「シェイプ・オブ・ウォーター (The Shape of Water)」を選ばないところが、今の私の立ち位置ってところ。とはいえ作品賞に選ぶのは、SFのかけらもない「スリー・ビルボード」だが。
監督賞 (Director)
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•ウディ・アレン「ワンダー・ホイール (Wonder Wheel)」
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•ダーレン・アロノフスキー「マザー! (Mother!)」
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•ギレルモ・デル・トロ「シェイプ・オブ・ウォーター」
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•クリント・イーストウッド「15時17分、パリ行き (The 15:17 to Paris)」
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•クリストファー・ノーラン「ダンケルク」
これまで人がやってないことに挑戦した実験精神に富む5人を選んでみた。となると、この中では私にとって最も満足度の高かった「ダンケルク」のノーラン。
主演男優賞 (Actor)
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•クリスチャン・ベイル「ホスタイルズ」
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•ダニエル・デイ-ルイス「ファントム・スレッド」
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•アダム・ドライヴァー「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」
なぜここに今季各賞を総なめにしている「ウィンストン・チャーチル (Darkest Hour)」のゲアリ・オールドマンがいないかというと、近年またこじれ始めてきているイスラエル-パレスチナ問題の火種を植えた張本人とも言えるチャーチルのドキュドラマを、どうしても見る気になれなかったから。
ドライヴァーはダース・ヴェイダーを超えるという超難関に挑戦して、想像以上に複雑で魅力的な悪役の造型に成功している。とはいえ、やはりここはデイ-ルイス。
主演女優賞 (Actress)
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•サリー・ホウキンス「シェイプ・オブ・ウォーター」
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•ヴィッキー・クリープス「ファントム・スレッド」
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•フランシス・マクドーマンド「スリー・ビルボード」
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•シアーシャ・ローナン「レディ・バード (Lady Bird)」
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•ケイト・ウィンスレット「ワンダー・ホイール」
皆上手で、特にホウキンスは頑張ったと思うが、しかし今回はマクドーマンドがいるから。
助演男優賞 (Supporting Actor)
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•トム・ハーディ「ダンケルク」
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•バリー・コーガン「聖なる鹿殺し ザ・キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア (The Killing of a Sacred Deer)」
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•ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ「スリー・ビルボード」
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•サム・ロックウェル「スリー・ビルボード」
「スリー・ビルボード」からウディ・ハラーソンではなくケイレブ・ランドリー・ジョーンズを選ぶところが私の趣味。とはいえ本当のアカデミー賞でもロックウェルは当確。
助演女優賞 (Supporting Actress)
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•ベティ・ゲイブリエル「ゲット・アウト (Get Out)」
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•レスリー・マンヴィル「ファントム・スレッド」
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•ロザムンド・パイク「ホスタイルズ」
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•アリソン・ウィリアムズ「ゲット・アウト」
この癖のある面々。助演でありながら隙あらば主演を食いかねない感じがたまらない。ここはオーヴァーアクションぎりぎりのところでぞくぞくさせてくれたパイクに。
脚本賞 (Original Screenplay)
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•ジョーダン・ピール「ゲット・アウト」
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•ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー「シェイプ・オブ・ウォーター」
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•マーティン・マクドナー「スリー・ビルボード」
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•ヨルゴス・ランティモス、エフティミス・フィリップ「聖なる鹿殺し」
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•ポール・トーマス・アンダーソン「ファントム・スレッド」
ギリシア神話を基にしているという「聖なる鹿殺し」だが、これはもうほとんどオリジナルと言っていいだろう。完成度が高いのは「スリー・ビルボード」と「ファントム・スレッド」だと思うが、オリジナリティという点では、「ゲット・アウト」と「シェイプ・オブ・ウォーター」が点高し。迷った上、マクドナー。
脚色賞 (Adapted Screenplay)
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•ハンプトン・ファンチャー、マイケル・グリーン「ブレードランナー 2049」
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•ライアン・ジョンソン「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」
こちらは明らかに前作のレールの延長線上にあるという点で脚色扱い。甲乙つけ難いが、これまでの流れをまとめてみせた「スター・ウォーズ」のジョンソン。
実写短編賞 (Live Action Short)
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•DeKalb Elementary
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•The Eleven O'Clock
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•My Nephew Emmett
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•The Silent Child
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•Watu Wote: All of us
見た後に最も前向きな気持ちにさせてくれた「Watu Wote: All of us」。