一人で勝手にノミネートして授賞して盛り上がる個人的アカデミー賞の第11回。
作品賞 (Picture)
バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡) (Birdman: or (The Unexpected Virtue of Ignorance))
ザ・グランド・ブダペスト・ホテル (The Grand Budapest Hotel)
ア・モスト・ヴァイオレント・イヤー (A Most Violent Year)
クリント・イーストウッドの「アメリカン・スナイパー (American Sniper)」が入ってないのは、どうしても彼の過去の傑作と比較してしまうため。クライムもの主体なのがどうしても私の趣味を示している。今年は「ゴーン・ガール」か「ドロップ」か。「ドロップ」で行こう。
監督賞 (Director)
ウェス・アンダーソン「グランド・ブダペスト・ホテル」
アントン・コービン「誰よりも狙われた男 (A Most Wanted Man)」
クリント・イーストウッド「ジャージー・ボーイズ (Jersey Boys)」、「アメリカン・スナイパー」
デイヴィッド・フィンチャー「ゴーン・ガール」
アレハンドロ・G・イニャリトゥ「バードマン」
トミー・リー・ジョーンズ「ホームズマン」
クリストファー・ノーラン「インターステラー (Interstellar)」
やはりここは、まったく異なるジャンルに挑戦し続けているイーストウッドに敬意を表するしかないと思うのだ。
主演男優賞 (Actor)
ベン・アフレック「ゴーン・ガール」
ケヴィン・コスナー「ドラフト・デイ (Draft Day)」
ジェイク・ジレンホール「ナイトクロウラー (Nightcrawler)」
マイケル・キートン「バードマン」
昨年も「プリズナーズ (Prisoners)」でノミネートしておきながらあげ損ねたジレンホールに。
主演女優賞 (Actress)
マリオン・コティヤール「エヴァの告白 (The Immigrant)」、「サンドラの週末 (Two Days, One Night)」
アンジェリーナ・ジョリー「マレフィセント (Maleficent)」
ロザムンド・パイク「ゴーン・ガール」
パイクの大仰演技に首をかしげる者が多いのは重々承知だが、しかし印象に残ったのも事実なのだ。とはいえ今回は「サンドラの週末」一本でもコティヤール。
助演男優賞 (Supporting Actor)
エリス・ガベル「モスト・ヴァイオレント・イヤー」
ニール・パトリック・ハリス「ゴーン・ガール」
ポール・ライザー「セッション (Whiplash)」
マティアス・スーナールツ「ドロップ」
J. K. シモンズ「セッション」
今回はこれ以上ない嫌みなキャラクターを最後の最後まで体現したシモンズで決まりだろう。今年は主演のジレンホールといい助演のシモンズといい、悪役のキャラクターが印象に残った。
助演女優賞 (Supporting Actress)
ジェシカ・チャステイン「インターステラー」、「モスト・ヴァイオレント・イヤー」
キャリー・クーン「ゴーン・ガール」
スーザン・サランドン「ザ・ラスト・オブ・ロビン・フッド (The Last of Robin Hood)」
ティルダ・スウィントン「グランド・ブダペスト・ホテル」、「スノーピアサー (Snowpiercer)」
昨年の記憶に残る二大ばばあに扮したスウィントンに。
脚本賞 (Original Screenplay)
デミアン・チャゼル「セッション」
ダルデンヌ兄弟「サンドラの週末」
ダン・ギルロイ「ナイトクロウラー」
アレハンドロ・G・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ 、アレクサンダー・ディネラリスJr.、アルマンド・ボー「バードマン」
ノーラン兄弟「インターステラー」
スコット・ロスマン、ラジーヴ・ジョセフ「ドラフト・デイ」
小さな私生活ものでも時空を超えたSFでも、ゼロからこれだけのものを生み出す力に感心する。今回はこちらの想像力を軽く凌駕している「インターステラー」のノーラン兄弟。ところで現実のアカデミー賞では、チャゼルの「セッション」は自身が製作した短編を元にしているため、脚色賞扱いだそうだ。
脚色賞 (Adapted Screenplay)
ギリアン・フリン「ゴーン・ガール」
トミー・リー・ジョーンズ、キーラン・フィッツジェラルド、ウェスリー・オリヴァー「ホームズマン」
クリストファー・マッカリー、ジェズ・バターワース、ジョン-ヘンリー・バターワース「オール・ユー・ニード・イズ・キル (Edge of Tomorrow)」
デニス・ルヘイン「ドロップ」
映画のできというよりも、いまだに頑なに西部劇を作り続けるジョーンズの「ホームズマン」。