一人で勝手にノミネートして授賞して盛り上がる個人的アカデミー賞の第7回。



作品賞 (Picture)

「ヒアアフター (Hereafter)」

「インセプション (Inception)」

「英国王のスピーチ (The King’s Speech)」

「ロビン・フッド (Robin Hood)」

「ザ・タウン (The Town)」

「トゥルー・グリット (True Grit)」


「ザ・ファイター (The Fighter)」「ザ・ソーシャル・ネットワーク (The Social Network)」が入っていないのは、両方とも主演が最も弱いと感じたため。両者とも圧倒的に脇がいいために、なおさらそう感じた。それ以外の今回のノミネート作品は、歴史ドラマありSFドラマあり西部劇に現代アクションと、どれも独自の世界を描いて甲乙つけ難い。


そのオリジナリティの高さによって「インセプション」かと思った次の瞬間には、手堅い演出の「英国王のスピーチ」かと思い、手に汗握った「ザ・タウン」も捨て難く、これがリメイクですらなければ「トゥルー・グリット」かと思ったりもする。独自のゾーンで撮り続けるイーストウッドの「ヒアアフター」、全篇何かが起こるという予感に満ちていた「ロビン・フッド」等、皆よかった。


結局、悩んだ挙げ句「英国王のスピーチ」に。きっと本番でもこれが獲るだろう。



監督賞 (Director)

ベン・アフレック「タウン」

ダーレン・アロノフスキー「ブラック・スワン (Black Swan)」

コーエン兄弟「トゥルー・グリット」

クリント・イーストウッド「ヒアアフター」

デイヴィッド・フィンチャー「ザ・ソーシャル・ネットワーク」

アントン・コービン「ジ・アメリカン (The American)」

クリストファー・ノーラン「インセプション」

リドリー・スコット「ロビン・フッド」


ここは新しい世界で魅せてくれたノーラン。



主演男優賞 (Actor)

ジェフ・ブリッジス「トゥルー・グリット」

コリン・ファース「英国王のスピーチ」


アカデミー賞では昨年もノミネートされながら受賞を逸したファースが今回雪辱を晴らすのは確実だが、それでも私は今回こそはブリッジスを推したい。



主演女優賞 (Actress)

ナタリー・ポートマン「ブラック・スワン」


他にいったい誰を選べというのだ?



助演男優賞 (Supporting Actor)

クリスチャン・ベイル「ファイター」

アンドリュウ・ガーフィールド「ソーシャル・ネットワーク」

ジェレミー・レナー「タウン」

ディラン・ミネット「レット・ミー・イン (Let Me In)」

ジョフリー・ラッシュ「英国王のスピーチ」

スレイン「タウン」


ベイルよりもラッシュよりもガーフィールドを選ぶのは、単純に私の趣味だ。



助演女優賞 (Supporting Actress)

エイミー・アダムズ「ファイター」

エクランド・シスターズを演じた7人「ファイター」

ミラ・クニス「ザ・ウォーカー (The Book of Eli)」、「ブラック・スワン」

メリッサ・レオ「ファイター」

テクラ・ルーテン「アメリカン」

ヘイリー・スタインフェルド「トゥルー・グリット」


こうやって見ると、実は「ファイター」が女性映画だったことがよくわかる。しかも出演者はどれも甲乙つけ難い。というわけでここは「ファイター」女性陣の痛み分けということで。



脚本賞 (Original Screenplay)

クリストファー・ノーラン「インセプション」

デイヴィッド・シードラー「英国王のスピーチ」


起こり得そうもない世界と現実に起こったことを説得力たっぷりに描いた両作品、ノーランには監督賞をあげたのでここはシードラーに。



脚色賞 (Adapted Screenplay)

アーロン・ソーキン「ソーシャル・ネットワーク」


今回はまずこれだろう。



外国語映画賞 (Foreign Language Film)

既に1年遅れとなってしまったのだが、「白いリボン (The White Ribbon)」「ア・プロフェット (A Prophet)」、「 瞳の奥の秘密 (The Secret in Their Eyes)」等の、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた作品はすべてすばらしかった。「勝利を (Vincere)」ミレニアム (The Girl with the Dragon Tattoo)」シリーズもよかった。「勝利を」主演のジョヴァンナ・メッツォジョルノなんて、作品が英語で作られていたら、「エディット・ピアフ 愛の讃歌 (La Vie en Rose)」のマリオン・コティヤールみたいにアカデミー賞でも主演女優賞狙えたのに。ここで私が選ぶのは「瞳の奥の秘密」。









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ごくごく個人的なアカデミー賞    (2011年2月)

 
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