今回は私の家から本当に近いニュージャージーのリバティ・ナショナルで開催されるプレジデンツ・カップ、それなら一度くらい世界のトップ・ゴルファーをこの目で見ようかなと思って調べてみたら、チケットは140ドルからで、近年、アメリカのあらゆるイヴェントのチケット代はうなぎ上りという印象はあったが、それでも高くないか。毎年足を運ぶテニスのUSオープンも、週末はもう100ドル以内ではアーサー・アッシュ・スタジアムの一番安いチケットも手に入らなくなった。特に近年、ニューヨークの物価の上がり方は異常なくらいという印象がある。というわけで、今回もTVの前で寝っ転がりながら視聴を決め込む。 キャプテンはアメリカがスティーヴ・ストリッカー、インターナショナルは3回連続のニック・プライス。
初日: フォーサム
USがインターナショナルを圧倒。インターナショナル第1組の松山/シュワーツェルはまったく噛み合わず、トマス/ファウラー相手に6&4の大敗。リード/スピースもキム/グリロを5&4と完膚なきまでに叩きのめす。印象としてはそれでもインターナショナルにポイントがついているのが不思議なくらい。
ジャスティン・トマス/リッキー・ファウラー (US) 6&4 松山英樹/カール・シュワーツェル (I)
マット・クッチャー/ダスティン・ジョンソン (US) 1Up ジョナタン・ヴェガス/アダム・スコット (I)
パトリック・リード/ジョーダン・スピース (US) 5&4 シーウー・キム/エミリアノ・グリロ (I)
ルイ・ウーストヘイゼン/ブレンダン・グレイス (I) 3&1 ダニエル・バーガー/ブルックス・ケプカ (US)
フィル・ミッケルソン/ケヴィン・キスナー (US) Halved ジェイソン・デイ/マーク・リーシュマン (I)
US 3 1/2ポイント、 インターナショナル 1 1/2ポイント
2日目: フォーボール
最初の方だけインターナショナルがリードするペアも見られたものの、USが挽回に転じる。松山/ハドウィンはリード/スピース相手に2アップでリードしていながら追いつかれ、分けるのがやっと。これまたインターナショナルがリードしていたリーシュマン/デイもミッケルソン/キスナーに追いつかれ、18番パー3でミッケルソンが15フィートのバーディ・パットを放り込んで1 Upでうっちゃった。終わってみるとインターナショナルのポイントは、心証的には負けゲームだった松山/ハドウィンの1/2ポイントしかないという体たらく振り。これでUS 8ポイント、インターナショナル2ポイントと、元々プレジデンツ・カップはUSが特にホームでは圧倒的に強いのだが、2日目でもう勝負の行方はほとんど決まってしまった。高い金出してチケット買ってなくてよかったと、情けないほっとし方をしてしまう。
リード/スピース (US) halved 松山/ハドウィン (I)
トマス/ファウラー (US) 3&2 グレイス/ウーストヘイゼン (I)
キスナー/ミッケルソン (US) 1 Up リーシュマン/デイ (I)
ホフマン/チャペル (US) 6&5 ラヒリ/シュワーツェル (I)
ケプカ/ジョンソン (US) 3&2 ヴェガス/スコット (I)
US 8ポイント、インターナショナル2ポイント
3日目: フォーサム
ほぼすべてのマッチでUSが勝利、インターナショナルがポイントを獲得したのは最終ペアのウーストヘイゼン/グレイスがファウラー/トマスと分けたハーフ・ポイントだけ。土曜午前中でUS11 1/2ポイント、インターナショナル2 1/2ポイントと、ほぼ勝負が決してしまう。プレジデンツ・カップ、ライダー・カップと見続けて久しいが、初めて本当につまらないと思った。
スピース/リード 4&3 リーシュマン/デイ
クッチャー/ジョンソン 4&3 ハドウィン/スコット
キスナー/ミッケルソン 2&1 グリロ/ヴェガス
ファウラー/トマス Halved グレイス/ウーストヘイゼン
US11 1/2ポイント、インターナショナル2 1/2ポイント
3日目: フォーボール
USの驀進は続く。インターナショナルがとったポイントは最終マッチのラヒリ/キムがホフマン/チャペルを下した1ポイントのみで、それだって18番のラヒリの4フィートのパー・パットをUSが花を持たせてコンシードしてくれたからで、外す確率は結構あった。これでUSはあと1ポイントでカップ保持。こんなに差がついてしまっていいのか。
スピース/リード 2&1 ウーストヘイゼン/デイ
バーガー/トマス 3&2 松山/ヴェガス
ラヒリ/キム1UP チャペル/ホフマン
ケプカ/ジョンソン 3&2 リーシュマン/グレイス
US 14 1/2 ポイント、インターナショナル 3 1/2 ポイント
最終日: シングルス
第1マッチのチャペル vs リーシュマンは分け、第2マッチのデイ vs ホフマンはデイが2&1でホフマンを下し、第3マッチの松山 vs トマスは松山がトマスを3&1で退けるが、第4マッチのバーガー vs キムでバーガーがキムを2&1で下してUSは16ポイントに達し、ゲーム・セット。
とはいえカップの帰趨が決まっても個人のプライドを掛けて意地を見せるのが面白いのもシングルスで、それが最もよく出て面白かったのが松山 vs トマス戦。松山は今回ほとんどいいところなかったが、この日は全身からシングルスだけは負けないというオーラ出まくり。一方のトマスも誰がお前なんかにという意地がめらめらで、二人でバーディをとり合う高度の勝負を展開。トマスが最後に息切れして松山が勝ったが、現在世界ランキング3位と4位のこの二人の勝負は、白熱して面白かった。消化試合とはいえシュワーツェル vs クッチャーは、最初の7ホールで5ダウンのクッチャーが盛り返して18番までもつれたが、シュワーツェルが1アップで勝つなど、個人の力はそれほど差があるようではないのだが、しかしプレジデンツ・カップは、インターナショナルはアウェーでは勝てないのだった。
チャペル Halved リーシュマン
デイ 2&1 ホフマン
松山 3&1 トマス
バーガー 2&1 キム
シュワーツェル 1UP クッチャー
ウーストヘイゼン 1UP リード
ジョンソン Halved グレイス
スコット 3&2 ケプカ
ヴェガス 2&1 スピース
キスナー Halved ラヒリ
ミッケルソン 2&1 ハドウィン
ファウラー 6&4 グリロ
US 19 ポイント、インターナショナル 11ポイント
ゴルファー
US
Dustin Johnson
Jordan Spieth
Justin Thomas
Rickie Fowler
Daniel Berger
Brooks Koepka
Kevin Kisner
Patrick Reed
Matt Kuchar
Kevin Chappell
Charley Hoffman (CP)
Phil Mickelson (CP)
International
Hideki Matsuyama
Jason Day
Adam Scott
Louis Oosthuizen
Marc Leishman
Charl Schwartzel
Branden Grace
Kim Si-woo
Jhonattan Vegas
Adam Hadwin
Emiliano Grillo (CP)
Anirban Lahiri (CP)