今回はこれまでのロバート・トレント・コースではなく、ミューアフィールドになったアメリカ開催のプレジデンツ・カップ、USAのキャプテンは3回目となるフレッド・カップルズ、インターナショナルはこれが初めてのニック・プライスだ。 

 

USAチーム 

 

タイガー・ウッズ 

ブラント・スネデカー 

フィル・ミッケルソン 

マット・クッチャー 

ジェイソン・ダフナー 

キーガン・ブラッドリー 

スティーヴ・ストリッカー 

ビル・ハース 

ハンター・メイハン 

ザック・ジョンソン 

ジョーダン・スピース  (キャプテンズ・ピック) 

ウェブ・シンプソン (キャプテンズ・ピック) 

 

インターナショナル・チーム 

 

アダム・スコット (豪) 

ジェイソン・デイ (豪) 

シャール・シュワーツェル (南ア) 

アーニー・エルス (南ア) 

ルイス・ウーストハウゼン (南ア) 

ブランデン・グレイス (南ア) 

グレアム・デラエ (カナダ) 

リチャード・スターニ (南ア) 

アンヘル・カブレラ (アルゼンチン) 

松山英樹 (日) 

マーク・リーシュマン (豪) (キャプテンズ・ピック) 

ブレンドン・デ・ヨング (ジンバブエ) (キャプテンズ・ピック) 

 

 

 

初日: フォー・ボール (6マッチ) 

 

ティ・オフしてしばらくは全マッチをUSAがリードし、頼むから大差の大味なゲームにだけはしないでくれよと願う。今んところ地元開催のカップではアメリカは負けなしだからな。願いが届いたかインターナショナルはその後巻き返しに転じ、逆転とまでは行かなくとも、五分に近い接戦になる。そう来なくっちゃ。 

 

まず最初に勝って1ポイントを獲得したのは、カブレラ/リーシュマンに5&4で完勝したウッズ/クッチャー。夜のニューズでは、アンカーがウッズとクッチャーのNBA風のハイ・ファイヴを真似て受けていた。デイ/デラエは3ダウンから挽回してメイハン/スネデカーを1アップで下す。スコット/松山もハーズ/シンプソンを相手に一時2ダウンだったものの挽回、1ダウンで迎えた18番パー4で松山が第2打をピンそば1フィートにつけコンシードを獲得、オール・スクエアで分ける。ウーストハウゼン/シュワーツェルはミッケルソン/ブラッドリーを2&1で下し、ストリッカー/スピースはエルス/デ・ヨングを1アップで下す。一応は接戦に見えるがエルスの調子が最悪で、インターナショナルはデ・ヨングが一人で踏ん張っていたという感じだった。エルスは2フィートのパットを外してたからなあ。ジョンソン/ダフナーはグレイス/スターニを5&3で下す。 

 

しかしこの日、何が最も印象に残ったかって、カートに座っている膝の上をリスが走り回っていたデイヴィス・ラヴで、その後たぶんそのリスをパンツのポケットから引きずり出してウッズのガールフレンドのリンジー・ヴォンに手渡していた。お前はリスを飼い馴らしているのか????? 

 

USA3.5ポイント、インターナショナル2.5ポイント。 

 

 

第2日: フォーサム (6マッチ) 

 

一時土砂降りになって中断があったために日没順延。その時点で勝負が決していたのは 

ミッケルソン/ブラッドリーがデイ/デラトを4&3で下した第1マッチと、エルス/デ・ヨングがハーズ/メイハンをやはり4&3で下した第2マッチまで。 

 

翌朝の残り4マッチは、前日終了時点でリードしていたペアが全部そのまま逃げ切る。ストリッカー/スピースはグレイス/スターニを2&1で下す。カブレラ/リーシュマンはシンプソン/スネデカーを2&1で下し、ウッズ/クッチャーはウーストハウゼン/シュワーツェルを4&2で、スコット/松山は一時5アップまでリードしておきながら追い上げられたが、それでもダフナー/ジョンソンを2&1で退けた。USA、インターナショナル、共に3ポイントずつを獲得し、これでUSA6.5ポイント、インターナショナル5.5ポイント。 

 

 

第3日:  フォー・ボール (5マッチ) 

 

どれもわりと接戦で面白いマッチを展開する。第1マッチのブラッドリー/ミッケルソンと第5マッチのクッチャー/ウッズはそれぞれエルス/デ・ヨング、松山/スコットを相手に2ダウンからひっくり返して前者が2&1、後者が1アップで勝った。ハーズ/シンプソンもカブレラ/グレイスを4&3、スネデカー/メイハンはウーストハイゼン/シュワーツェルを2アップで下す。インターナショナルが勝ったのはデイ/デラトがストリッカー/スピースを2アップで下した1ポイントのみで、これでUSA10.5ポイント、インターナショナル6.5ポイントと、4ポイント差がつく。 

 

フォーサム (5マッチ) 

 

最初の方はすべてインターナショナルがリードしていたが、USAも巻き返し、最初に勝負を終えたのは2ダウンから挽回したダフナー/ジョンソンで、スターニ/リーシュマンを4&3で下す。ジョンソンは15番パー5で、フェアウェイからの第3打を直接カップに入れるこの日最も印象的なショットを演出。その後はUSAリードが1マッチ、インターナショナルのリードが2マッチ、オール・スクエア1マッチの時点で日没順延。 

 

翌朝はオール・スクエアで迎えた18番パー4で、ミッケルソンが木を巻きながらのドローで絶妙の第2打を見せたかと思えば、ほとんどグリーン下からバーディ・チップをカップ・インさせてガッツ・ポーズのデラト、それに答えて6フィートのバーディ・パットを沈めてこちらもバーディ、オール・スクエアで分けたミッケルソン/ブラッドリー vs デイ/デラトがベスト・マッチだった。その他はハーズ/ストリッカーがスコット/松山を4&3で、エルス/デ・ヨングがウッズ/クッチャーを1アップ、シンプソン/スネデカーがウーストハイゼン/シュワーツェルを1アップで下す。 

 

ここまでで松山の健闘は印象的だが、それ以上に印象的なのが、共にクラッチ/パットをことごとく沈めていたという感じのUSAのストリッカーとインターナショナルのデ・ヨング。15フィート内のパットはことごとくという感じで沈めていた。一方スコットはほとんど松山の足を引っ張っていて、10フィート以内で決めたパットが一つあるかないか。これではどちらがメイジャーの覇者かわからない。シングルスではインターナショナルがもう少し踏ん張るともっと面白くなるんだが。 

 

USA14ポイント、インターナショナル8ポイント。 

 

 

最終日: シングルス 

 

最初のポイントこそデイがスネデカーを6&4で破るが、しかしUSAがカップ保持に必要なのはあとたったの4ポイントで、しかもその時点でUSAは5マッチをリード、インターナショナルがリードしているのは1マッチだけで後はオール・スクエア、はっきり言って対抗戦としてはほとんどインターナショナルの勝ち目はない。その直後にメイハンは松山を3&2で下し、それまで好調だったデ・ヨングもダフナー相手に苦戦、3ダウンで迎えた15番パー5でティ・ショットを引っかけOB、その時点でコンシードしてダフナーが4&3で勝った。 

 

しかしス ピース相手に1アップで迎えた18番でデラトは、第3打のバンカー・ショットを直接ホールに放り込んで2アップで勝利。朝のチップ・ショットと合わせ、今 回最も印象的なショットを演出したゴルファーとなった。しかしグレイスはジョンソン相手に3ダウンで迎えた16番パー3でティ・ショットを池に落としコン シード、ジョンソンが4アップで勝つ。これでUSA17ポイント、インターナショナル10ポイントで、USAが王手をかける。 

 

スコットはハーズを2&1で下し、エルスもストリッカーを2アップで下しインターナショナルが2ポイント追加するが、しかしもう残りはインターナショナルがリードしているマッチはほとんどない。とはいえ、実はインターナショナルは思ったよりは健闘している。 

 

その直後、シュワーツェルは15番でバーディを奪ってブラッドリー相手に1アップに勝ち越し、最終マッチのミッケルソン vs カブレラは14番パー4でミッケルソンはラフからの第2打を木に当てて池ぽちゃするもボールは跳ね返ってラフに跳ね上がり、第3打をカップまで4フィートに寄せる。一方のカブレラは第2打をバンカーに入れ、第3打はグリーンを越えて逆側のラフへ。しかしカブレラをこのチップを根性で沈め、ミッケルソンが4フィートのパーを外したことで勝負はオール・スクエア。なにがなんだかよくわからないがこれでUSAがリードしているのはウーストハイゼン相手のシンプソンの1アップだけとなり、ここへ来てもしかしたらインターナショナルも本気でチャンスが生まれたかも知れない。 

 

ウッズはスターニ相手に16番で1アップとするも、リーシュマンは18番でフリンジから15フィートのパー・パットを沈めてクッチャー相手に1アップで勝ち、シュワーツェルもブラッドリーを2&1で下し、これでUSA17ポイント、インターナショナル14ポイント。しかしインターナショナルの奇跡の逆転かと思えた猛追撃もここまでで、ウッズがスターニを1アップで破った時点でUSAは18ポイントを獲得、カップ保持を決めた。ウッズは前回、前々回とカップ保持を決めるマッチで勝っている。 

 

その後ウーストハイゼンとシンプソンは分ける。カップの行方が決まった後なら、ハーヴドもあるそうだ。カブレラはミッケルソンを1アップで下し、これで最終成績はUSA18.5ポイント、インターナショナル14.5ポイントとなった。フォー・ボールとフォーサムでもう少し競った成績を残せていたなら!










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10回プレジデンツ・カップ   ★★★1/2

2013年10月3日-10月6日

オハイオ州ダブリン、ムーアフィールド・ヴィレッジ・ゴルフ・クラブ

 
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