プレイヤーズ・チャンピオンシップ

2005年3月24-28日   ★★★1/2

フロリダ州ポンテ・ヴェドラ・ビーチ、TPCアット・ソウグラス

またもや雨に悩まされた今週のツアー、日曜が終わってもゴルファーはまだ第3ラウンドの途中、結局勝負は月曜まで持ち越しとなった。その時点での首位は11アンダーのジョー・デュランとルーク・ドナルド。10アンダーでアダム・スコット、ティム・ヘロン、ザック・ジョンソン、リー・ウエストウッド、9アンダーでスチュアート・シンクが続く。プレイヤーズで過去2年連続で優勝したゴルファーはいない。昨年優勝のスコットが初めてバック・トゥ・バックで優勝するゴルファーとなれるか。


月曜は午前中に第3ラウンドの残りを詰め込み、午後が決勝ラウンド。晴れはしたが風がものすごい。突風は時速40マイルにも達したそうで、フラッグがしなりながらはためいている。全英の風と全米のラフを足した状況となったプレイヤーズの最終日の平均ストローク数は、76.5と、今季最も高いどころか、プレイヤーズ史上最高のラウンドとなった。そのためほとんど誰もスコアを伸ばせないどころか、ほとんどのゴルファーはオーヴァー・パー・ラウンドとなる。第5のメイジャーと呼ばれるプレイヤーズで、いかにもメイジャーっぽい我慢較べになった。


そうすると、とにかく誰が勝つかまったく読めない。2ストロークス、3ストロークスなんて深いラフにつかまるとあっという間に叩いてしまうし、特に風のために、名高い17番パー3のアイランド・グリーンで池ぽちゃ続出。普段は皆ウエッジか9アイアンでティ・オフするのに、今日に限って皆8番か7番アイアンでティ・オフするも、距離感がつかめない。ウッズも、ミッケルソンも、ガルシアもボールを池に落とす。朝の第3ラウンドではボブ・トウェイが17番で4個ボールを池に落として1ホールで8オーヴァー12の記録を作ってしまった。周りの人間は声をかけるのすらためらわれたろう。


そういう厳しい状況の中を踏ん張ったのが、トム・レーマン、スコット・ヴァープランク、フレッド・ファンク。特にレーマンは、この日4アンダー68のベスト・スコアで、いち早くスコアを8アンダーまで伸ばす。上位陣次第では充分届くかもしれない。スコット・ヴァープランクは9アンダーに達していたが、18番で10フィートのパー・パットがカップ右端に蹴られて8アンダーに甘んじる。結局その一つ上を行ったのがファンク。ファンクは16番パー5でバーディを奪うも、17番で3パットのボギーを叩き、その時点で9アンダー。18番パー4ではティ・ショットを怖い池沿いのフェアウェイ左側に放ち、第2打は風に流されてバンカーへ。もう少しで池に落ちるとこだった。ふーっ。


ファンクはそこからアップ&ダウンを決めてパー・セイヴを拾う。特に6フィートのパー・パットは思わず手に汗握った。決めたファンクも帽子をかなぐり捨ててアピール、ギャラリーから喝采を浴びる。これでただ一人9アンダーでレギュレイションを終えたファンクに届く可能性があるのは、その後ろで8アンダーでプレイしているデュランとドナルドが18番でバーディをとった場合だけに限られる。しかしデュランはティ・ショットをラフに打ち込み、第2打はグリーンに届かず、結局ボギー。一方ドナルドは完璧なティ・ショットを放つも第2打はグリーンをわずかにオーヴァーする。フリンジからの20フィートのバーディ・パットを決める必要があったドナルドだが、そのパットはわずかに左にそれ、この瞬間、48歳のファンクのプレイヤーズ史上最年長での優勝が決まった。ファンクはこれでツアー7勝目。8アンダー2位にレーマン、ドナルド、ヴァープランク、7アンダー5位にデュラン、6アンダー6位にヘロンとスティーヴ・エルキントンが入った。 





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