3日目終了時点で11アンダーで首位に立つのはPGA未勝利のジェリー・ケリー。しかし2打差でタイガー・ウッズやヴィージェイ・シング、バーンハルト・ランガー、ポール・エイジンガーらが隙あらばと虎視眈々と狙っており、まだまだわからない。特に昨年ハル・サットンと最後まで接戦を演じ、今年こそはと意気込むウッズは要注意である。先週も手に汗握る接戦を制し、上り調子であることを証明してくれた。ウッズがこれまで3度以上挑戦して優勝したことのないトーナメントは、このトーナメントだけである。果たして今年ついに、5番目のメイジャーと称されるこのプレイヤーズ・チャンピオンシップを制することができるか。


最終日、最終組でケリーと回るウッズは、いきなり1番パー4でバーディ、2番パー5でチップイン・イーグルを奪い、あっという間に12アンダーとなってケリーと共に首位に並ぶ。しかしこの日は昨年最終日同様雨にたたられ、ウッズとケリーが前半9ホールを終えた時点で日没順延となった。この時点で首位は12アンダーのウッズ。1打差でケリーとシング、3打差でランガーと続く。


月曜日朝10時から始まった残りの勝負は、ウッズと、その一つ前の組で回るシングとの一騎打ちとなった。勝負の分かれ目は、シングの14番パー4のティ・ショットにあった。ドライヴァーを引っかけたシングは、ボールをクリークに入れてしまい、痛恨のトリプル・ボギー7。シングは16番パー5で、池際のグリーンとラフの境目からパターを横にして先っぽでパットしてイーグルを奪うというスーパーショットを見せてギャラリーを沸かせたが、14番がきいて、結局13アンダーでホールアウト。一方のウッズは18番でボギーを叩くが、貯金がきいて14アンダーで逃げ切った。ランガーは12アンダー、ケリーは結局1オーヴァー73の10アンダーにスコアを落とした。


これでウッズは2連勝。2週間後に迫るマスターズにぴたりピークが来るよう、万全の調整に見える。マスターズで勝てば、近代ゴルフでは誰も達成したことのないメイジャー4連勝、つまりグランド・スラムの達成である。同じ年でないため、マスターズで勝っても本当のグランド・スラムではないとつまらぬことを言う輩もいないではないが、しかしメイジャー4連勝という偉業であることにはかわりはない。ニューヨーク・タイムズも、今年のマスターズは近来になく人々が注目するトーナメントになるだろうと予言していた。うう、待ちきれない。







< previous                                    HOME

 

プレイヤーズ・チャンピオンシップ

2001年3月22-26日   ★★★1/2

フロリダ州ポンテ・ヴェドラ・ビーチ、TPCアット・ソウグラス

 
inserted by FC2 system