日々の生活の中に音楽があることはすばらしいことではないか。公益団体のシングフォー・ホープ (Sing for Hope) はこういうモットーで活動を続けている。「プレイ・ミー・アイム・ユアズ」は、シング・フォー・ホープと英国人アーティストのルーク・ジェラムによるコラボレーションで、ニューヨーク全域の街角に計60台のピアノを置き、道行く人々に自由に弾いてもらおうというアート企画だ。


ニューヨーク全域のあちこちにピアノが置かれているとはいえ、私の住むニュージャージーはその中に含まれていない。しかしオフィスの近くのマディソン・スクエア・パーク (MSP) にはあると聞いて、出かけてみた。しかし,公園のどこを見て回ってもピアノなんかない。


おかしい、ガセネタかと思って後日ネットで調べてみたら、MSPにも実際においてあったのだが、エネルギーのありあまっている悪ガキどもにほとんどいいように遊ばれ、数日で壊れて撤去されてしまったのだそうだ。確かにあそこには幼児用のプレイ・グラウンドがそばにあって、くそガキどもの数には困らない。可哀想なピアノ。























実はMSP近辺では、現在でも先日紹介した「イヴェント・ホライズン (Event Horizon)」が公開中であり、その立像が見下ろす真下の公園でプレイ・ミー・アイム・ユアズも展開している。写真中央近辺の屋根の上に銅像が立っているのがわかるだろうか。そして地上の噴水の後ろにピアノがあったはずで、銅像がピアノを弾く人々を見下ろすという多重パフォーマンスが期せずして発現するはずだった。その瞬間を目にできなかったのは、返す返すも残念。もうちょっと早く行動に移るべきだった。


因みにイヴェントそのものは、後日リンカーン・センターに行った時にアリス・タリー・ホールの前に置かれたピアノを見た。行きに通りかかった時にはねーちゃんの二人組が,帰りには黒人のおっさんが楽しそうに弾いていた。

















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Play Me, ‘Im Yours   プレイ・ミー、アイム・ユアズ

2010年6月-7月
ニューヨーク

 
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