フェニックス・オープン

2003年1月23-26日   ★★1/2

アリゾナ州スコッツデイル、TPCオブ・スコッツデイル

初日から3日目まで、ツアー未勝利のハリソン・フレイザーが首位をキープする。フレイザーはこれまで、いいところにいながら後半崩れるか、あるいは調子のいいゴルファーに抜かれて勝利を逸するということを繰り返している。そろそろ初優勝を飾ってもいい頃だ。一方、フレイザーのすぐ後ろにいるのがジョン・ヒューストンで、彼もそろそろ新しい勝ち星を上げてもいい頃だろう。


そのフレイザーが17アンダーで首位、ヒューストンとやはりツアー未勝利のティム・ペトロヴィクが共に1打差の16アンダーで迎えた最終日、あれよあれよという間にバーディ・ラッシュでトップに躍り出たのは、パー35のフロント9を6アンダーの29で回ったヴィージェイ・シング。


それでもフレイザーもヒューストンも我慢どころをこらえて、一つ前のパーティでプレイするシングを射程距離内に留めるが、シング23アンダー、ヒューストン21アンダー、フレイザー20アンダーで迎えたリーチャブルの17番パー4で、ヒューストンとフレイザーが二人共ワン・オンを狙ったティ・ショットを池に落とし、ボギーとなった時点で勝負は決した。ヒューストンは直前の16番パー3で、ティ・ショットがフラッグを直撃、跳ね返ったボールがグリーン手前を転がり落ちてしまうというアンラッキーな展開がなければ、このホール、バーディは固かったところで、あそこが勝負の分かれ目だった。結局この日8アンダー63のベスト・スコアをマークしたシングが、95年に続きこのトーナメント2勝目。ヒューストンは20アンダーで2位、フレイザー、ペトロヴィク、レティーフ・グーセン、ロバート・ガメスが19アンダーで3位を分けた。


ところで今季2戦2勝のアーニー・エルスは、今週はシンガポール・マスターズに参戦、時差ボケと戦いながら、それでも首位をキープして迎えた最終日の最終ホールでまさかのボギーを叩いて、すぐ後ろに1打差で着けていた中国のザン・リャン-ウェイに逆転負けを喫した。しかしもう少しのところで3戦3勝目前だったわけで、これはもう、早くタイガー・ウッズとの直接対決が見たいものだ。できればメイジャーだったりすると申し分ない。







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