90年代最後のメイジャー、タイガー・ウッズとデイヴィッド・デュヴォールの一騎打ちはまだかという世間の注目とは裏腹に、ウッズと19歳のセルジオ・ガルシアが最後に縺れるという別の意味で期待通りの展開。ガルシアが目をつぶって無茶苦茶なスイングをした後、自分の打ったボールの後を追って走って行ってジャンプするという若さを象徴するようなシーンがここのTVではいったい何度リプレイされたことやら。翌日のニューヨーク・タイムスの見出しは、今回はウッズが勝ったが、しかし「Stay Tuned (乞うご期待)」、USAトゥデイも「ガルシアのエネルギーが盛り上げた」と、勝ったウッズよりも負けたガルシアに注目する記事が多かった。


判官びいきというのもあるが、どうやらアメリカのマスコミは何が何でも次の世代のライヴァルという図式を拵えないではいられないらしい。デュヴォールが一向にメイジャーで優勝戦線に関わってこないことからしびれを切らして、それならまだ19歳でこれからに期待のかかるガルシアに視線が向いたということみたいだ。デュヴォールだってまだ27歳なんですけどね。それにしても最後のパットを沈めて優勝を決めたウッズは23歳というよりは既に何十年もツアーを回っているヴェテランのようで、ゴルフ界の若返りの速さと言ったらもう‥‥ウッズが18歳の時史上最年少で全米アマチュアを制したのはついこの間というような気がするのに、既にその記録を破りそうな若いのが出てきているし。しかもそれがコリアンだったりするのがアメリカだなあ。







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81回全米プロ選手権

1999年8月12-15日   ★★★

イリノイ州メダイナ・カントリー・クラブ

 
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