NEC招待

2003年8月21-24日   ★★★

オハイオ州アクロン、ファイアストーン・カントリー・クラブ

昨年、一時的にサハリーで開催されたNEC招待、今年はまた例年通り、オハイオのファイアストーンに戻ってきた。コースで見るならば、過去3回連続優勝は誰あろうタイガー・ウッズだ。今年メイジャーに勝てなくてスランプかなんて囁かれている噂を吹き飛ばすためにも、なんとしてでも優勝したいだろう。今年のツアーはマルチプル・ウィナーが何人もいても、図抜けて活躍したゴルファーというのがいない。世界最高峰のゴルファーを集めたこのNEC招待とアメリカン・エキスプレス・チャンピオンシップ、そしてシーズン最後の全米プロ・ツアーのいずれかに優勝した者が今季のプレイヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれる可能性は大きい。


そう思って見ていたら、初日、64のスコアでセルジオ・ガルシアと共にいきなり首位に立ったのは、全英制覇のベン・カーティスで、ここで勝ったら全英がフロックでなかったことを証明するだけでなく、トップ・ゴルファーの仲間入りだと思っていたら、2日目、ガルシアと共に6オーヴァー76を叩き、いきなり集団の中に沈む。


代わって7アンダーで首位に立ったのはデイヴィッド・トムズとクリス・ライリーで、トムズも既に今季2勝している。しかし、トムズも3日目に76を叩いて沈んでいき、結局3日目終了時点で 単独首位は9アンダーのダレン・クラークで、そのすぐ下8アンダーにジョナサン・ケイ、7アンダーにクリス・ライリー、6アンダーにウッズと、これまた今季調子のいいデイヴィス・ラヴ3世が続く。全米を勝ったジム・フューリックも4アンダーと、苦しいながらも狙える範囲におり、最終日は予断が許さない。


その最終日、ウッズは1番パー4でいきなりバーディを奪って7アンダーとなり、その後も快調にフロント9を3アンダーで終え、9アンダーまでスコアを伸ばす。しかしクラークも安定して2番パー5でイーグルを奪うなど、差は縮まらない。他のゴルファーはこの争いに加わることができず、二人の一騎打ちになるかと思われた。


しかしウッズはバック9に入ってショットがぶれだし、スコアを縮めるどころかボギーが嵩む。結局バック9で3オーヴァーと前半の貯金をすべて吐き出してしまい、ウッズも沈んでいった。クラークもバック9でいくつかボギーを叩いたが、クラッチ・パットのほとんどを沈めていた上に、かなり長めのバーディ・パットも沈めるなど、とにかくパットが好調で、まったく崩れる素振りを見せなかった。結局クラークはこの日3アンダー67、通算12アンダーで完勝、2位にはケイが8アンダー、3位には7アンダーでラヴが入った。ウッズはライリーと共に6アンダーで4位タイに終わった。







< previous                                    HOME

 
 
inserted by FC2 system