昨年ツアーで勝ったものだけが参加するこのメルセデス・チャンピオンシップ、昨年はいきなりシーズン緒戦からタイガー・ウッズとアーニー・エルスのプレイオフという接戦で楽しませてくれたが、今年はウッズの調子が今一つで、2日目を終わった時点で既にチャンスはない。一方のエルスは逆に2日目を終わった時点で12アンダー、2位に4打差をつけて首位に立ち、先週オーストラリアでのマッチ・プレイで準決勝まで行ったことを見ても、今回はエルスのトーナメントになるものだとばかり思っていた。


ところがそのエルスが3日目、バック9に入ってまさかの崩れ方をする。OB二つを含む4オーヴァーで、結局73のイーヴン・パーで上がり、この日65で回ったロリ・サバティーニが16アンダーで首位に立つ。しかし後ろにはエルス以外にヴィージェイ・シング、ジム・フューリックらヴェテランが控えており、まだ若いサバティーニには荷が重すぎるか。


そしたら最終日、このサバティーニが粘る粘る。スコアを伸ばすとまではいかないが、耐えるゴルフでフューリックと対等に首位争いを演じる。勝負の分かれ目は最終18番のパッティングにあった。先に回っていたフューリックは、難しい下りの8フィートのバーディ・パットを沈めて先にトータル18アンダーでホール・アウト。次の最終パーティでシングと一緒に回っていたサバティーニが3フィートのバーディ・パットを残した時点で、誰もがプレイオフだなと思う。


そのパットがカップの左エッジをかすめて後ろに転がっていった時、フューリックの優勝が確定した。ウッズ、エルス、シング辺りが最後の優勝争いに絡んでこなかったのが今一つ物足りなかったのだが、それなりに面白いドラマを提供してくれた。今年も楽しめるシーズンになりそうだ。







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メルセデス・チャンピオンシップ

2001年1月11-14日   ★★★

ハワイ州マウイ、カパルア・リゾート・プランテーション・コース

 
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