フィル・ミッケルソンが初日7オーヴァー79で棄権、ロリ・マキロイもバッバ・ワトソンも予選落ちと、荒れそうな予感の今年のメモリアル、3日目を終わった時点で8アンダーで首位はスペンサー・レヴィン、7アンダー、ロリ・サバティーニ、5アンダー、リッキー・ファウラー、4アンダー、タイガー・ ウッズと続く。ウッズが上位に絡んでいるのも荒れる一因かとつい思ってしまう。

最終日は前半ウッズが調子よさげだが、中盤もたついてやはり安定しているレヴィン・リードのままで折り返し地点を迎える。それからレヴィがいきなり崩れだし、代わってサバティーニが首位に立つ。

しかしウッズは16番パー3で、グリーン奥のラフからの下りのフロップ・ショットをまさかのカップ・イン・バーディで、8アンダーで首位のサバティーニに並ぶ。久し振りに見るウッズの摺り足ガッツ・ポーズで、今回の最大の嵐の気配はこのせいだったか。サバティーニは同じ16番でボギーで、これでウッズ単独首位。ウッズはついでに18番パー4でもバーディを奪い、9アンダーで勝った。サバティーニとアンドレス・ロメロが7アンダー2位、5アンダーにレヴィンとダニエル・サマーヘイズが入った。

ウッズはツアー73勝目、ついにジャック・ニクラウスの持つ記録に並んだ。それをニクラウス主宰のメモリアルでやり遂げるところが、ドラマを演出するウッズが帰ってきたかという気にさせる。残るはサム・スニードの持つ82勝という記録のみ。今度こそ完全復活か。