第75回マスターズ   ★★★1/2

2011年4月7日-4月10日、 ジョージア州オーガスタ
オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブ

ロリ・マキロイが初日から好調、 3日目は一時ジェイソン・デイが単独首位に立つシーンもあったが、3日目を終わってみると12アンダーと後続に4打差。デイとK. J. チョイ、シャール・シュワーツェル、アンヘル・カブレラの3人が8アンダーで続く。7アンダーにはルーク・ドナルドとアダム・スコットがいる。ディフェンディング・チャンプのフィル・ミッケルソンは3アンダー9打差と、さすがに今回は無理だろう。


タイガー・ウッズは2日目スコアを伸ばしておきながらも3日目、アイアンの距離感が今一つだったのと、とにかく5−10フィートのパットをことごとく外して、わりと調子よさそうに見えたのに終わってみたら2オーヴァー74と、逆に5アンダーまでスコアを落とした。同じく5アンダーにはフレッド・カップルスもおり、チョイ、カップルス、ウッズという昨年もリーダーボードに名があったゴルファーが今年も頑張っている。特にチョイは高い確率でいつも結構上位にいる。


最終日はマキロイが伸びず、一方ウッズが6番パー3から8番パー5までをバーディ、バーディ、イーグルで10アンダー、マキロイが後退したため首位タイに躍り出る。一時10アンダーにはウッズ、カブレラ、チョイ、スコット、ジオフ・オグルヴィらが並ぶ大混戦、勝負の行方はまったくわからなくなった。


ウッズは、もしかしたら、と思わせておきながら後半伸び悩む。特に12番パー3でのよけいなボギーは本当に痛かった。結局後半、混戦から頭一つ抜け出たのはスコットで、14番パー4、16番パー3をバーディで12アンダーで単独首位。しかしこれをシュワーツェルが猛追する。15番パー5、16番でも15フィートのパットを沈めてスコットに12アンダーで並ぶ。


シュワーツェルは難しい17番パー4でもバーディで13アンダーで単独首位、さらにおまけに18番パー4でも18フィートのバーディ・パットを沈めて14アンダー、有終の美を飾ってメイジャー初優勝。スコットとデイが12アンダーで続き、ウッズ、オグルヴィ、ドナルドが10アンダー4位、カブレラが9アンダー7位、チョイとボー・ヴァン・ペルトが8アンダー8位だった。シュワーツェルは1番パー4でも、ほとんどあり得ないグリーンを遠く離れたラフからの80フィートのチップ・イン・バーディや、3番パー4での第2打を直接カップに入れたイーグルなど、この日のツキ男でもあった。


一方この日最もツイてなかったのがマキロイで、ツイてないというかすべて空回りというか、2−3フィートのパットを本当にすべて外していた。それでもフロント・ナインはなんとか持ちこたえていたが、10番パー4でティ・ショットを引っかけて宅地に打ち込みトリプル・ボギー7を叩くと、後は堰を切ったように崩れていった。1996年にニック・ファルドに大逆転負けを喫したグレッグ・ノーマンが6オーヴァー78だったが、今回のマキロイは最終日8オーヴァー80で、もちろんこの日のワースト・スコア。心中はいかばかりか。









 
 
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