第68回ザ・マスターズ

2004年4月8-11日   ★★★★

ジョージア州オーガスタ、オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブ

初日、2日目とジャスティン・ローズが首位に立つが、3日目を終わった時点で首位タイに並んだのはフィル・ミッケルソン。ミッケルソンは過去何度もマスターズで優勝に絡んでおり、最初に制覇するメイジャーはマスターズの可能性が高いとは、前々から言われていること。それがこれまでお預けになっていたのは、いつも独り相撲をして自らチャンスを潰してしまう悪癖と、タイガー・ウッズという存在があったからだ。


今回、ウッズの代わりにミッケルソンの前に立ちはだかったのは、アーニー・エルス。エルスは最初の数ホールこそもたついたが、8番パー5でイーグルを奪って、5アンダーとなってついに単独トップに立つ。エルスは13番パー5でもイーグルを奪うなど、基本的にこの二つのホールでリードを奪う。その他にも、最初の方ではバーンハルト・ランガー、中盤はヴィージェイ・シングやセルジオ・ガルシア、さらにフレッド・カップルスやデイヴィス・ラヴ3世、K. J. チョイらがじりじりと上位を窺い、エルス一歩リードとはいえ、まったく予断を許さない。その他にもチョイの11番パー4の第2打を直接カップ・インさせたイーグル、パドレイグ・ハリントンとカーク・トリプレットの16番パー3での連続ホール・イン・ワン等、今年のマスターズの最終日は印象的なショットが続出、毎年面白い勝負を演出するマスターズでも、近年にない面白い熱戦となった。これでウッズが優勝に絡んでいてさえくれたら!


しかし、やはり結局最後の最後は、エルスとミッケルソンの一騎打ちとなる。エルスは8アンダーで一足先にレギュレイションを終え、ミッケルソンの結果を待つ。いつもならその辺で自滅していったミッケルソンも今回は踏ん張り、16番パー3でバーディを奪って8アンダーとなり、ついにエルスに追いつく。そしてミッケルソンは18番パー4で、ピン奥から下りの18フィートのバーディ・パットを沈め、単独9アンダーとなって、ついに念願のメイジャー初制覇を飾った。3位には6アンダーのチョイ、3アンダー4位にはガルシアとランガー、2アンダー6位にはシング、カップルス、ラヴ、ニック・プライス、トリプレット、ポール・ケイシーら7人が入った。うむ、今年のマスターズは面白かった。







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