放送局: HBO

プレミア放送日: 8/26/2001 (Sun) 21:00-23:00

製作: ア・クリーム・チーズ・フィルムス・プロダクション、タドポール・フィルムス

製作: マーティ・コールナー、ランドール・グラッドスタイン

監督: ハーミッシュ・ハミルトン

振付: ジェイミー・キング

出演: マドンナ (ヴォーカル、ギター)、スチュアート・プライス (キーボード、ギター)、ドナ・デ・ロリ (ヴォーカル)、ニキ・ハリス (ヴォーカル)、モンテ・ピットマン (ギター)、ロン・パウエル (パーカッション)、スティーヴ・サイドルニク (ドラムス)、スティーヴン・ヴァン・ザント (ギター)、マックス・ウェインバーグ (ドラム)


内容: 2001年8月26日、ミシガン州デトロイトのパラス・オブ・オーバーン・ヒルスで行われたマドンナの「ザ・ドラウンド」ワールド・ツアー・コンサートの生中継。


曲目: Candy Perfume Girl

Ray of Light

Frozen

Don't Tell Me

Human Nature

Secret

You'll See

La Isla Bonita

Holiday

Music



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テロリスト・アタックによって私のTV視聴パターンがまったく滅茶苦茶になってしまい、本当ならもっと早くに見ておくはずだった、録画してあったマドンナのライヴ中継をやっと見た。まだ海のものとも山のものともわからない新番組なら、すぐにキャンセルされないのを見届けてから録画してあるのを見るというのもよくあるのだが、とにかく最初から見るつもりであるスペシャル番組を録画後一と月も経ってから見るというのは、旬も逃しちゃうし、さすがに私もあまりしない。しかし、事件後しばらくはエンタテインメント番組をまったく見る気にならなかったのだ。


8年ぶりとなるマドンナのコンサート・ツアーは、今年、マイケル・ジャクソンのマディソン・スクエア・ガーデンでの復活コンサートと並んで最も注目されたコンサート・ツアーだった。期待していたものも多く、それなのにニューヨークでのコンサートが体調の不調を理由にキャンセルされた時は、当日会場の前で泣いてたり、茫然自失の体で呆けてたりするファンの姿がニュースで大きく報道された。なんでも、ほとんどのものは少なくとも額面の2倍から10倍、時によってはそれ以上をダフ屋とかに払ったものが多かったらしいから、目の前が真っ暗になるのもわかる。払い戻しは額面こっきりだし。


今回のツアーは、日本 (中国?) 風の衣装/振付から、舞踏、ワイヤー・アクション、フラメンコ、カントリーと盛り沢山の内容で、さすがに観客を楽しませるツボを心得ている。できはともかく、最も興味深かったのがマドンナがゲイシャ・ガールに扮する日本風のセグメントで、「グリーン・デスティニー」風のワイヤー・アクションに舞踏が絡み、思わず唖然とする。相も変わらず外国から見た日本でしかなく、ステージ後ろのスクリーンに展開するアニメも何がなんだかよくわからなかったが、あれは何かの作品からの抜粋だろうか、それともオリジナルだとしたら、手が込んでいる。途中で画調が変わったところを見ると、別々のところから引用したように見えるが。


個人的に最も気に入ったのは、最新アルバム「ミュージック」からの「ドント・テル・ミー」で、ミュージック・ヴィデオで見た時も、あのカウボーイを模した独特の振り付けが気に入ったものだが、こういうモブ・ダンスで見ても、やはりいい。後半ほとんど生ギターとパーカッション、それに男性ダンサーのフラメンコだけになる「ラ・イスラ・ボニータ」も、よくわからないがなんでこんなに盛り上がるんだろうと思うくらい盛り上がる。見せるコツを心得ているなあ。


トリの「ホリデイ」は、もう定番になってしまった。前回のワールド・ツアーでも、やはり最後はこの曲だった。祭りの最後を飾る曲としてほぼ完成してしまったような曲で、確かに数あるマドンナの持ち歌の中からでも、この曲以外にトリとしてぴたりとはまる曲を探すのは難しいだろう。もう、これまでにいったい何千回、何万回歌って踊ってきたのか、完全に振りが身体の一部となっており、マドンナと脇の二人のダンサーがどんなに途中でわざと崩して踊りだそうとも、決める時にはどんな状態からでもびしっと決めてみせる、みたいなプロとしての自信が隅々まで満ち溢れており、見ていて非常に気持ちいい。


ただし、今回は所々でマドンナ自身がギターをかき鳴らしながら歌ったりするのだが、残念ながらそれが板についていたとは言い難い。不思議なもので、ギターが身体の一部になってないというのがよくわかるのだ。ロックンローラーがただの立ち姿だとまるで絵にならないのに、ギターを持った途端ぴたりと決まるのとまったく逆で、ただコードを押さえて一定のリズムで腕を上下させるだけのギター演奏は、そこだけとってつけたようで、思わず苦笑せざるを得なかった。まあ、瑕瑾ではあるが。


いずれにしても、40を超える女性がこんなに飛んだり跳ねたりして、よくスタミナが持つもんだと感心する。私はまだ40に届いてないが、もうあんな感じには動き回れない。すぐに息が上がっちゃうよ。それでもワールド・ツアーと題しているとはいえ、アメリカ以外の国でのコンサートはそれほどなかったのは、やはりこれだけの運動量のコンサートをずっと続けているのはもう身体的に無理だからなんだろうと思っていた。そしたら女房が、何言ってんの、マドンナがツアーに行かないのは娘がいるからで、もし子供がいなかったらやるに決まっているでしょ、という。


そう言えば、マドンナにはこないだ生まれたばかりのまだ乳飲み子がいるはず。人によってはまだ産後の肥立ちも済むか済まないかという時に、もうこれだけ動き回っているとは。さすがに彼女はただのスーパースターではない。確かに子供がいなければ1年くらい平気で世界中をツアーで回っているかも知れない。あのパワー、見習いたいもんだ。


昨年のイン・シンク、今年4月のブルース・スプリングスティーンのコンサート中継といい、HBOが中継するコンサートは、いつも目のつけ所がよく、楽しませてくれる。次は11月にブリトニー・スピアースのコンサート中継が予定されているが、それも楽しみだ。







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マドンナ・ライヴ: ザ・ドラウンド・ワールド・ツアー   ★★★1/2

 
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