MCIヘリテイジ

2004年4月15-18日   ★★★1/2

サウス・カロライナ州ヒルトン・ヘッド・アイランド、ハーバー・タウン・ゴルフ・リンクス

3日目終了時点で12アンダーで首位は、ツアー未勝利のテッド・パーディ。4打差8アンダーで2位にはヒース・スローカム、さらに1打差7アンダーにスティーヴン・エイムス、パトリック・シーハンが続く。パーディは最終日スコアを伸ばせないが、その他のゴルファーも同様なため、パーディの初優勝の可能性はかなり高そうに思えた。


そこにまがりなりにもチャージをかけてきたのがスチュアート・シンクで、最終日が始まった時点ではパーディとは9打差もあったが、シンクはこの日7アンダー64のベスト・スコアで回り、10アンダーまでスコアを伸ばす。とはいえその時点でまだ9ホール目を回っているパーディに2打差あり、パーディが崩れない限り届かない。


そのパーディが実際にもたつき、それからスコアを二つ落としたことで、いきなり勝負はわからなくなった。パーディは10アンダーで迎えた17番パー3で、ティ・ショットを大きくグリーン・オーヴァー、返しのショットも難しく、ここでボギーとなって終わりかと思えたところを、強引に20フィートのパー・パットを沈めるなど、なかなか勝負強いところを見せる。さらに18番パー4では第2打をピン・ハイの8フィートにつけ、バーディで初優勝かに見えたが、バーディ・パットは僅かに下側にそれ、結局勝負はシンクとパーディのプレイオフになった。


そのプレイオフ、昨年のデイヴィス・ラヴ3世とウッディ・オースティンのプレイオフ同様、どちらもチャンスがあるが、どちらもそれをものにできない。最初の18番ではパーディがまたもや12フィートでサヨナラのバーディ・チャンスを得るが、それをものにすることができない。続く16番パー4では、この日すべてのフェアウェイをキープしていたパーディが初めて右に曲げ、OBになりそうなところをボールはオフィシャルのカートに当たり、跳ね返って難を逃れる。昨年、まったく同じホールで、首位に立っていたアーニー・エルスがここでまったく同じようなショットでOBを叩き、優勝戦線を脱落したのを思い出す。パーディはまだついている。いずれにしても第3打がグリーンに乗らなかったパーディよりも、シンク有利。しかしパーディはこのアップ&ダウンをきっちり決め、シンクが13フィートのバーディ・パットを外し、両者パーで上がる。


17番パー3は、シンク7フィート、パーディが15フィートにつける。両方共入れ頃外し頃で、まずパーディが外した後、シンクは引っかけて共にパー、勝負はまた18番へ。第2打がグリーンに届かなかったパーディに対し、今度もシンクがバーディ・チャンスをつかんで優位に立つが、シンクは先ほど引っかけたという意識が強すぎたか、今度はプッシュしてしまい、これまた両者パーで上がる。


2001年のビリー・メイフェアとホゼ・コセレス以来の5ホール目までもつれ込んだプレイオフの16番では、第2打がグリーン・オーヴァーのパーディに対し、ウエスト・エリアからのサンド・ショットをきっちりとピン・ハイ6フィートに寄せたシンクがまたまた有利。それでもパーディはまたまたこのアップ&ダウンを沈めて首の皮一枚残すも、今度はついにシンクがバーディ・パットを沈め、勝負に決着をつけた。シンクは4年前のMCI以来のツアー3勝目。その時もあれよあれよという間に下から上がってきて勝負をひっくり返している。今回の9打差をひっくり返したのは、99年全英カナースティで、10ストロークスをひっくり返したポール・ローリーに次ぐ記録だそうだ。8アンダー3位にはカール・ピーターソン、エルス、シーハンが入った。それにしても最近、MCIは長いプレイオフが多い。







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