放送局: NBC
プレミア放送日: 5/7/2000 (Sun), 5/8/2000 (Mon) 21:00-23:00
製作: ホールマーク・エンタテインメント
製作総指揮: ロバート・ハルミSr. 、ロバート・ハルミJr.
製作: ダイソン・ロヴェル
監督: ニック・ウィリング
脚本: マシュー・フォーク、マーク・デサイナー、ロジャー・ホール
撮影: セルゲイ・コズロフ
編集: ショーン・バートン
音楽: サイモン・ボズウェル
美術: ロジャー・ホール
出演: ジェイソン・ロンドン(ジェイソン)、フランク・ランジェラ(アイエテス)、デニス・ホッパー(ペリアス)、デレク・ジャコビ(フィニアス)、ナターシャ・ヘンストリッジ(ヒュプシピュレ)、アンガス・マクフェダイン(ゼウス)、ジョリーン・ブラロック(メディア)、オリヴィア・ウィリアムス(ヘラ)、ブライアン・トッンプソン(ヘラクレス)、エイドリアン・レスター(オルフェウス)、キーラン・オブライエン(アクター)
物語: 古代ギリシア。ペリアスの謀反により父である国王を殺された幼いジェイソンは、難を逃れて姿を隠す。時が経ち、ペリアスのもとに現れたジェイソンは王位返還を迫り、ペリアスは幸福をもたらすと言われるゴールデン・フリースを探し出して持って帰ってくることができれば、王位返還を了承するという。ジェイソンは、力持ちのヘラクレス、知恵者オルフェウス、皮肉屋アクター、向こう見ずのラーテスらと共にアルゴノーツと呼ばれる探検隊を組織し、旅に出る。
途中、ヘラとゼウスによる様々な障害がアルゴノーツの行く手を阻む。ポセイドンの怒り、ヒュプシピュレの魔術を切り抜けたアルゴノーツは、なんとかゴールデン・フリースが隠されているというコルキス島に辿り着く。コルキス島の王アイエテスが出した難問、火炎を吹く牡牛にくびきを付けて畑を耕し、骸骨の軍隊にも勝利したジェイソンは、ゴールデン・フリースを守るドラゴンも谷底に沈め、無事ゴールデン・フリースを手に入れる。ジェイソンに恋心を抱いたアイエテスの娘、メディアを連れて意気揚々とペリアスの元へ赴き、王位の返還を迫るジェイソンだったが、しかし、ペリアスには別の考えがあった‥‥
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「ゴールデン・フリース(黄金の羊毛)」を探し求めて旅をするジェイソン(ギリシア語読みでイアソン)とアルゴノーツの冒険を描くギリシア神話を、またまたロバート・ハルミSr. がミニ・シリーズ化。ハルミSr.は並行して幾つものミニ・シリーズを製作しているようだが、本当によくやるよなあと感心してしまう。ただし、番組毎に出来不出来の差も激しいのもこの人の作るミニ・シリーズの特徴で、今回は残念ながら特に感心はしなかった。
同じ題材ですぐに思いだすのが、レイ・ハリーハウゼンのコマ撮り人形アニメーションで知られる63年の「アルゴ探検隊の大冒険」。いかにも手作りといった感じの原始的スペシャル・イフェクツが妙に生々しい、冒険活劇というよりもファンタジーといった印象の強い作品だった。あの剣と盾を持った骸骨の軍隊のシーンは、いまだに忘れられない。しかし、それほどスピード感があったというわけではないが、キッチュなクレイメーションでわくわくするシーンを演出したハリーハウゼンの骸骨軍隊に較べ、今回のCGによる骸骨隊はさほどの面白みもなく、ハリーハウゼンの方に軍配が上がる。火炎を吹く牡牛もドラゴンも、もっと面白く撮れるのにと思う。
実はこの番組、マスコミ受けがそれほど悪かったというわけではない。結構誉められてたくらいだ。しかしリドリー・スコットの「グラディエイター」を見たすぐ後にこの番組を見た私には、基本的に冒険活劇のこの話のアクションが、あまりにももたついた、うざったいものに見えてしょうがなかったのだ。これが本当にアクション・シーンなのか、蝿がとまるぞ、「グラディエイター」を見習えと思いながら見ていた。ポセイドンのシーンとか、いつもながらCGシーンはTVとしてはよくやってるし、面白いと思うんだけれども。
それにとてもがっかりさせられたのが、デニス・ホッパー扮するペリアス。こんなに癖の強い俳優に伍すには、監督もそれなりの強者が要求される。「ブルー・ベルベット」のデイヴィッド・リンチ、「地獄の黙示録」のフランシス・コッポラのような一癖も二癖もある監督が演出するからこそのホッパーの怪演になるのであって、家族向け番組が基本のハルミSr.作品とはとても相容れない。ホッパーはもともと真面目に俳優という仕事に打ち込んでいるようにははなから見えないが、今回もお前真面目にやっているのか、TV(というか監督)をなめてるだろうという気がした。
主人公のジェイソンに扮するジェイソン・ロンドンは可もなく不可もなく、ただのハンサム・ボーイという感じ。アルゴノーツの一団もそれほど印象に残らないが、アイエテスの娘、メディアに扮したジョリーン・ブラロックは割りとよかった。出番は少ないがヘラに扮したオリヴィア・ウィリアムス、ヒュプシピュレに扮したナターシャ・ヘンストリッジ等も印象に残ったが、これは私が男だからかも知れないな。女性の眼から見ればまるで反対に映るかも。監督は「不思議の国のアリス」に続いてのハルミ作品演出となるニック・ウィリング。
