インターナショナルはモディファイド・ステイブルフォード・スコアリング・システムを採用している唯一のPGAツアー。3日目を終わって首位は33ポイントのトム・パーニスJr.、2位は30ポイントのヴィージェイ・シングだが、ダブル・イーグルは8点、イーグル5点、バーディ2点と得点を加算していくこのシステムは、イーグル1本でいきなり順位が上がるため、それまではリーダーボードに全然名前の見えなかったゴルファーがいきなり上位に絡んできたりして、上の方にいるからといって全然安心できない。


案の定、最終日TVをつけてみると、首位は8番パー5でイーグルをとり、39ポイントまでスコアを伸ばしたクリス・デマルコになっている。私は、アドレスに入る度に必ず何度も後ろを振り向いてスイングをチェックするため打つのに時間がかかるデマルコと、アドレスでやたらとグリップを握り替えて時間のかかるセルジオ・ガルシアが大っ嫌いで、彼らが上位に来る度に崩れろ、崩れろと思っているのだが、最終日はこの二人が結構調子がよく、何度もTVに映るために、全然面白くない。ついでに言うと、パットもまったく美的要素のない変形グリップの変則パットを行うデマルコは、見るだけでいらいらする。


そしたら私の願いが天に通じたか、10番パー4で第2打を池ぽちゃしてダブル・ボギー、マイナス3ポイントとなったデマルコは、それから順調に崩れだす。ガルシアの方も、バーディ・ホールの17番パー5でティ・ショットをクリークに入れ、ボギーでマイナス1ポイント。12番パー4でバーディを奪い、34ポイントで再び首位に並んだパーニスが後は最後まで首位を守りきり、通算34ポイントで99年のビュイック・オープンに次いでツアー通算2勝目を飾った。2位は1ポイント差の33ポイントでクリス・ライリー、3位はさらに1ポイント差の32ポイントでシングとデマルコ、それに昨年優勝のアーニー・エルスが入った。エルスはいったんは優勝戦線から脱落したように見えたのに、17番でイーグルをとって5ポイント得たのが大きかった。こういうのがあるからこのトーナメントは最後までわからない。


ところで優勝したパーニスの娘の一人はほとんど目が見えないとかで、やたらと度の強そうな凸レンズの眼鏡をかけていた。しかしそれでもはっきりとは見えないらしく、優勝が決まったパーニスに抱き抱えられたまま、手探りでパーニスの顔を撫で回して、USオープンに優勝したの? と聞いていたところが実に可愛らしかった。彼女はきっとパーニスのファンを増やしただろう。PGAではファンを味方につけることができるかどうかで結構勝敗が分かれたりする。パーニスは今後上位に来る回数が増えるかも。







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インターナショナル

2001年8月2-5日   ★★★

コロラド州キャッスル・ロック、キャッスル・パインズ・ゴルフ・クラブ

 
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