またハリケーンだ。しかも昨年のアイリーンの時ですらうんざりしていたのに、今回のサンディはそれに輪をかけて水害をもたらした。


ただしアイリーンと異なるのは、アイリーンは大雨を降らせたのだが、サンディは満月の日に高潮と共にやってきた。つまり今回の水害は、雨によるものもありはしたが、多くが潮位が歴史的に上がったために海沿いの町にもたらしたもの、それと強風で各地で木がなぎ倒され、その時に電線を引っかけたことによる停電がほとんどだった。


おかげで実はジャージー・シティの高台にあるうちのアパートは今回はほとんど無傷で、前回致命的な被害を受けた地下の水没も今回はなく、水も出れば停電もなく、ほぼ無傷だった。


それはよかったのだが、お隣りの低地の街ホボケンは昨年にも勝る被害を被った。昨年のアイリーンの時とほぼ同じ位置から撮った写真を見ると、今回の水位の方が僅かに昨年より高いことがわかると思う。街が完全に水没し、人々は自宅に閉じ込められた。


また、通勤に使う地下を走るPATH (パス) トレインの駅、路線も大きな打撃を被った。復旧に一週間から10日かかるということで、会社が自動的に休みになるのは嬉しいが、結局その休んだツケを払うのは自分自身、ここまで休みになる必要はないというのが正直な心証だ。緊急自動車の邪魔になるので自家用車は使うなというが、しかしマンハッタンに向かうバスに全通勤者が乗れるのか。しかもオフィスのあるマンハッタンの南部はまだ停電のままで、こちらもいつ復旧するのかわからない。被害はニューヨーク、ニュージャージー全域にまたがっており、いったい復旧するのがいつになるのかまったくわからない。


さらにインディアン・ポイントの原発が水害で緊急停止したとかいう話まで伝わってきた。インディアン・ポイントはマンハッタンまでたった50kmしか離れてなく、もしここがメルトダウンしたら、被害は甚大どころか、ニューヨークは全滅だ。すごい話になってきた。










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Hurricane Sandy

ハリケーン・サンディ

2012年10月28日 (日)-30日 (火)

水没したホボケンの街並みと、うちの近くの公園から撮ったマンハッタンの摩天楼。手前がホボケンだが、これだとよくわからない。エンパイア・ステート・ビルが見える。カメラが右にパンすると、8分方完成しているワールド・トレード・センター跡地に建てられている新ビルが、他のビルより高くそびえている。

 
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