昨年は全米オープンの翌週、今年は全米オープンの前週と、日程の点ではまったく恵まれないセント・ジュード・クラシック、今年は今季出場するトーナメントのほとんどを一人で面白くしていたフィル・ミッケルソンがなんと予選落ちしてしまい、メンツの点ではやはり面白くなくなってしまった。しかし3日目終了時点で17アンダーで首位のボブ・エステスに1打差で2位に着けているのは、誰あろうジョン・デイリーで、ようし、今回は彼を応援しようと決める。だいたい、やたらとマナーにうるさいPGAツアーで、トーナメント中にコースを回りながら堂々と煙草を吸っているのはデイリーくらいのものだ。ジャスパー・パーナヴィクのような勝った時に吸う葉巻きとは訳が違う。いまだに悪童デイリーたる態度を崩さないその姿勢は、いっそ潔くて思わず応援してしまう。彼はこれがトーナメント中でなければビールを飲みながらプレイしたのは間違いない。結局アル中からのリハビリも完全には直りきってはいないようだし。


そう思っていたら最終日、崩れたのはデイリーの方で、エステスは好調とは言えないまでも崩れそうなところを踏ん張り、最後、追い上げてきたバーンハルト・ランガーを1打差でうっちゃって、17アンダーで優勝した。彼はアドレスでやたら時間がかかるので私は好きなゴルファーではなく、崩れろ崩れろと思いながら見てたんだけどね。


それにしても全米オープンの直前だというのに予選落ちしてしまったミッケルソンは、なんだかまたまた不安にさせる。全米オープンでも何だか大きなポカをやりそうな気がしてきた。頼むから今度はタイガー・ウッズとの手に汗握る接戦を見せてくれよ。その全米オープン、発表になったオッズではウッズの優勝オッズは10-11と、ほとんど冗談の域に達していた。この10-11というオッズは、彼の優勝に11ドル賭けて予想通り優勝しても、戻ってくるのは10ドルぽっちという、予想が当たっても損するだけという言語道断な数字である。これでは賭けるだけ無駄だ。次のヴィージェイ・シングのオッズが16-1だから、いかに皆ウッズの勝利を確信しているかがわかる。もちろん私もそのクチだが。







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フェデックス・セント・ジュード・クラシック

2001年6月7-10日   ★★1/2

テネシー州メンフィス、TPCアット・サウスウィンド

 
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