FBRキャピタル・オープン

2003年6月5-9日   ★★

メリーランド州ポトマック、TPCアット・アヴェニル

土曜が雨で完全にウォッシュ・アウト、順延となり、月曜に決着がついたFBRキャピタル・オープン、多くのゴルファーは木曜から全米オープンである。一日休養日があるかどうかでまったく身体のコンディションは異なってくるだろうに、天を恨めしく思ったのは間違いあるまい。それにしてもスポンサーの交替が多い今季のツアー、ケンパー・オープンもFBRキャピタル・オープンと名称変えである。 ケンパーやFBRみたいな投資関係のスポンサーが多いのがツアーの特色だが、しかし、一ファンの立場から見ると、頻繁にトーナメント名が変わるとこんぐらがるだけなんだが。


そのキャピタル・オープン、2日目、デイヴィッド・デュヴォールがコース・レコードの62を出していきなり話題をさらう。最近、眩暈がしてボールがまともに叩けないとか、引退するんじゃないかとか、とにかくいいゴルフ以外のネタで注目されることが多かったデュヴォールであるだけに、驚きもするが嬉しくもある。しかし、結局デュヴォールは3日目、最終日と、オーヴァー・パーのゴルフで沈んでいった。


デュヴォールと共に何かと話題になったのがデイヴィス・ラヴ3世。これは本人ではなく、ラヴの金を管理していた義兄が帳簿を操作していたのがばれ、FBIに追及されて行方不明となり、別荘に探しに行ったラヴが、ライフルで自分の頭を撃ち抜いていた義兄を発見したというもので、これも結構すごい話だ。こういう話の当事者にだけはなりたくないと思うのだが、こういう事件があった直後にトーナメントに出るというラヴ本人の精神力も大したものだ。もっともラヴに言わせると、トーナメントに出るということこそがヒーリング・プロセスの一部であるということだが、その理屈も納得できる。普段やっていることをいつもと変わらないようにやるというのが、最も大事なんだろう。


さて、勝負の方は、ロリ・サバティーニが初日から安定、2日目終了時点で首位に立った後は一度も首位を譲ることなく、14アンダーで2000年のエアー・カナダ・チャンピオンシップに次いでツアー2勝目を飾った。17番パー3でダフィ・ウォルドーフがバーディを奪い13アンダー、サバティーニがボギーで15アンダーと二人の差が2打差になった時は、もう少しは面白くなるかと思ったんだが、続く18番パー4でウォルドーフがティ・ショットをラフに打ち込み、ボギーを叩いて万事休した。さらにウォルドーフは12番パー4で、第2打を打つ時にフェアウェイのディヴォットをクラブの先で叩いて直したことで2ペナルティをとられ、結局最終スコアは10アンダーとなり、ジョー・デュラン、フレッド・ファンクと共に2位タイということになった。スイングの邪魔になるとも思えない、ボールから3フィートも離れたフェアウェイのディヴォットを直しただけなんだけどねえ。ゴルフのルールって厳しいわあ。








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