昨年までのタイガー・ウッズ/デイヴィッド・デュヴォール組の代わりにアメリカが送り込んだペアは、フィル・ミッケルソンとデイヴィッド・トムズ。これでももちろん世界の一流ゴルファー同士のペアなんだが、たとえ仲が悪いと噂されていようとも、今だったらやはりウッズ/ミッケルソンのペアを見てみたいというのは欲張り過ぎか? 南アフリカだって、昨年優勝ペアのアーニー・エルス/レティーフ・グーセンの代わりに別のペアを出場させているし、このトーナメント、既に結構の歴史があるわりには、ゴルファーからあまり重く見られてないようだ。
さて、トーナメントの方は、そのアメリカ・ペアの調子が最初の2日間今一つで、こういう世界大会って、よくも悪くもアメリカが話題を提供しないと盛り上がらないなあと思っていたら、3日目、そのアメリカ・チームが57というトーナメント・レコード・タイで27アンダーとスコアを伸ばし、一気に優勝に絡む。そうこなくっちゃ。しかし、いくらベスト・ボールで二人のスコアのいい方をとるとはいえ、57ですか。さらに丸山茂樹/伊沢利光の日本ペアも58を出して、こちらは30アンダーで一挙に首位に浮上。俄然面白くなってきた。
交互に1個のボールを打つオールタネイト・ショットでの最終日は、2位に着けていたヴィージェイ・シングとディネシュ・チャンドのフィジー・チームがスコアを伸ばすことができなかったため、案の定日本とそれを追うアメリカという展開になった。しかし、どちらも譲らないまま迎えた13番パー4で、日本はグリーン・サイド・バンカーからのアップ&ダウンに失敗、痛恨のダブル・ボギーをマーク、日本34アンダー、アメリカ35アンダーとなってついに逆転する。アメリカは16番パー4でもバーディを奪い、36アンダーとなって一時は2打差となり、これは勝負あったか。
そしてこのトーナメント最後の一ひねりは、最終18番パー4でやって来た。先にプレイするアメリカのミッケルソンはティ・ショットを右に引っかけ、左曲がりのホールの右のラフに入れてしまう。難しい前上がりのライで、トムズがボールを前に何度もプラクティス・スウィングをしている間に日本は16番パー4でバーディを奪い、35アンダーとなって1打差。その直後にトムズが18番で強引に打ったボールはグリーン脇を延々と転がって最終的にダートの上で止まる。そのまま打てるか、それともアンプレイヤブルか、ミッケルソンが思案している間に日本は17番パー3でもバーディを奪い、36アンダーとなってアメリカと並ぶ。その直後にミッケルソンはアンプレイヤブルを宣言、さらにそこからのアップ&ダウンに失敗しため、結局ダブル・ボギーとなってアメリカは通算34アンダーに後退、今度は日本が再逆転する。
18番パー4での丸山のティ・ショットもアメリカ同様ラフに入れてしまうが、こちらは単に左曲がりのフェアウェイを行き過ぎただけで、トムズが打ったのと似たような前上がりのライといってもホールまではサンド・ウェッジの距離であり、伊沢はトムズのように引っかけることもなくグリーン横まで持っていき、そこから丸山がきっちりと寄せ、伊沢がパー・パットを決めて日本がこのトーナメント、57年に日本で開かれた前身のカナダ・カップで中村寅吉/小野光一組が優勝して以来、2度目の優勝を果たした。3位にはジャスティン・ローズとポール・ケイシーの英国とK. J. チョイとS. K. ホーの韓国が共に30アンダーで入った。いや、それにしてもやっぱり勝負って、終わってみるまでわからない。昨年に引き続き、なかなか面白かった。
実はニューヨークは十何年ぶりかの交通ストが予定されていて、今、市民はその成り行きに注目している。そのせいで中継中に何度かそのニュース速報が挟まるので、実はそれでポイントとなるプレイが見れなくなったらどうしようと、そっちの方でも結構はらはらしていた。これを書いている今現在、ほとんどスト突入は避けられないみたいだ。明日はいつもより1時間早起きでいつもとは違う他の交通機関を使ってなんとかマンハッタンまで出社しなければならない。いつもより歩く距離も増えるのに、なんと明日の天気模様は雪だ。私は結構雪は好きなのだが、その中を30分も歩かされるのかと思うと、少しは憂鬱にもなる。
