ドイツ・バンク・チャンピオンシップ

2007年8月31日-9月3日   ★★★1/2

マサチューセッツ州ノートン、TPCオブ・ボストン

120人に絞られたフェデックス・カップ・プレイオフス第2戦のドイツ・バンク、タイガー・ウッズは今週から登場だ。ウッズは最初のイヴェントをパスしてちょっと問題視されていたが、結局今回はアーニー・エルスとスコット・ヴァープランクが早くから欠場を表明し、先週優勝に絡んだK. J. チョイも出ていない。メイジャーだって主要ゴルファーが出ないこともあるんだし、やっぱりどんなシステムにしても主要ゴルファーを一と月間全員揃えるというのは無理なのであった。

そのドイツ・バンク、ディフェンディング・チャンプはウッズだ。ウッズは今季、先頃のブリジストン招待とPGAチャンピオンシップも合わせ、かなりの確率で昨年勝ったトーナメントに連勝している。さてどうなるかと思っていたが、3日目を終わって13アンダーで首位はブレット・ウェターリク、12アンダー、アーロン・オーバーホルザー、11アンダー、フィル・ミッケルソン、そして10アンダーにウッズとアーロン・バッデリーと、3打差あるとはいえ充分狙える距離と言えるか。

最終日は最後から2番目のパーティでウッズとミッケルソンが同組。わりとウッズと組むと調子の出ないミッケルソンだが、この日は好調で、10番パー4でバーディを奪った時点で16アンダーと、この日伸びないオーバーホルザーとウェターリクに4打差。ウッズはその時11アンダーでほとんど勝負あったかに思われた。しかしミッケルソンはそこからも守りに入らず攻めるいかにもミッケルソンらしいゴルフで、13番パー4で第2打をグリーン手前のハザードに入れ、このホール、ダブル・ボギーで14アンダーに後退し、またまた一人で勝負を面白くする。

それからウッズも調子を上げてきたために、実は二人の間にオーバーホルザーとウェターリクがいるんだけれども、最後の4、5ホールはまるでミッケルソンとウッズのマッチ・プレイを見ているみたいになった。実際ウッズが目を見張るショットをうてばミッケルソンはその内側につけ、ウッズがバーディをとればミッケルソンもそれに応えるという勝負は、実に見応えがあった。たぶんフェデックス・カップが狙っているのはこういう勝負の演出なんだろう。

しかし結局この日は誰もミッケルソンを捕まえることができず、最終的にミッケルソンがこの日5アンダー、通算16アンダーで逃げ切った。14アンダー2位にウッズ、オーバーホルザー、ウェターリク、11アンダー5位にバッデリー、10アンダー6位にジオフ・オグルヴィ、ロリ・サバティーニが入った。ミッケルソンはこれでツアー通算32勝目、フェデックス・カップ・ポイントで1位に着けた。2位以降はストリッカー、ウッズ、チョイ、サバティーニ、シング、フューリック、オグルヴィ、スコット、ジョンソン。ところでミッケルソンは、次のBMWに出るかどうかは微妙というようなことを優勝インタヴュウで答えていた。結局既に充分金は持っているトップ・ゴルファーにとって、プレイオフスというシステムは特に彼らにとって魅力的なものではないということが既に明らかになってしまった。もしかしたら来年にはなくなっているかもしれない。

ところでまったく関係ないが、現在開催中のテニスのUSオープン、地元開催ということもあり毎年少なくとも一度は会場まで足を運ぶのだが、今年はレイバー・デイの月曜日のデイ・ゲームを見に行き、昼ご飯食ってからアンディ・ロディックの2セット目から見に行こうとしていたら、対戦相手が途中棄権したために見そびれた。しまったと思ったが後の祭りである。しかしその後のトミー・ハーズ vs ジェイムズ・ブレイク戦はファイナル・セットのタイ・ブレイクまでもつれる接戦で、当然我々夫婦は惜しくも破れたブレイクを応援していたんだが、しかし堪能した。この日は快晴で湿度も低く非常に快適で、昨年のアガシの引退試合の時といい今年といい、それまで数年間雨に悩まされたのが嘘みたいだ。またもやオープン焼けをしながらビール片手にスタンドから盛り上がる試合に歓声を送るのって、なんて気持ちがいいんだろうと思ったのであった。



 
 
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