3日目を終わって17アンダーで首位はマイク・ウィアー、1打差16アンダーにカミーロ・ヴィジェイガス、14アンダーにヴィージェイ・シングとセルジオ・ガルシアと、なんだかほとんどバークレイズと同じような面々が並ぶ。特にシングとウィアーなんて、レギュラー・シーズンが終わってプレイオフスが始まったとたん本調子といった感じだ。


最終日はそれにアーニー・エルスも伸びてきて絡むなど、中盤までは2打差内に上位陣が絡む混戦でなかなか見応えのある展開。しかし後半ほぼ全員息切れし、その中をただ一人順調に22アンダーまでスコアを伸ばし続けたシングが先週に引き続きプレイオフス2連勝。ウィアーが17アンダーで2位、14アンダー3位にエルスとヴィジェイガス、13アンダーにガルシアとティム・ヘロンが入った。


実はレイバー・デイの休日に合わせ月曜が最終日となったドイツ・バンク、我々夫婦はこの連休に一度は地元開催のテニスのUSオープンに足を運ぶのが慣例となっている。今回はチケットを持っていたのが月曜のデイ・ゲームだったので、当然ドイツ・バンクの最終日は録画しといて、テニスから帰ってきてから見たのだった。


いずれにしても、16強入りを果たした錦織圭の4回戦でのファン・マルティン・デル・ポトロ戦が見れそうと喜んでいたら、ルイ・アームストロング・スタジアムの3戦目に予定されているはずのマッチがいっかな始まらない。その前の女子シングルスのモーリスモがすんなりストレートで決着がつきそうだったので、アーサー・アッシュ・スタジアムでラファエル・ナダールのゲームを見ていた私たちは、ナダールが2セットとったところでこれは勝負あったと途中で出て場所を移動したのに、まったくそんなことする必要なかった。今さらまた元の席に戻る気にもなれず、そろそろ始まるんじゃないかと錦織のゲームを待ちながら芝の上で休んでいた。


結局ゲームが始まったのは7時前で、これはてっきりナイト・ゲームで、デイ・ゲームのチケットを持っている俺たちは入れないんじゃない? と思っていたのだが、実はこれ、デイ・ゲームの延長扱いだった。たぶんデイ・ゲームとナイト・ゲームの切れ目にどこでもゲームしてなくてだれるのを防ぐための時間調整だったのだろう。


しかしナイト・ゲームの時間なのにナイト・ゲームのチケットを持っている者は入れてくれなくて、それも可哀想だった。実際後から聞いたところによると、我々の知人の日本人はそのナイト・ゲームのチケットを持っていて、やった錦織の試合を見れると思っていたら中に入れなくて、呆然として外でスクリーン観戦していたそうだ。そしたら途中で帰る者が中から出てきて、誰かチケット欲しい人と叫んでいたので真っ先に飛びついてそのチケットをゲットして中に入って、途中から錦織の試合を見たと言っていた。あんたもなかなか転んでもただでは起き上がらない。


しかしいずれにしても、おかげで一日中会場にいることになってしまい、かなり疲れた。しかもここ2、3年、それまで雨に悩まされたのが嘘のようにピーカンに晴れる。日中の観戦は選手もそうだろうが見る方も体力が必要なのだ。その上、明日は仕事なのに7時開始の試合でもつれると困る。こちらも既に疲れているのだ。むろんナイト・ゲームを見に来ている者も多くは明日仕事があるとは思うが、ナイト・ゲームだけを見るのとデイ・ゲームからずっとナイト・ゲームまでを見るのとは、疲労の蓄積が違う。


それで錦織のゲームも、2セット落として2−0となり、3セット目も4−1でリードされた時点で、これから逆転は無理だろうと8時半を過ぎた時点で諦めて帰途についた。負けが明らかになって決着のついたゲームを途中で帰るメッツ・ファンの心境であった。というのもUSオープン会場のビリー・ジーン・キング・テニス・センターは、メッツの本拠地シェイ・スタジアムのお隣りなのだ。そのシェイ、今年限りで解体が決まっており、新スタジアムのシティ・フィールドが元駐車場に建設中だ。こうして新しい世代が登場し、時代は変わって行く。







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ドイツ・バンク・チャンピオンシップ

2008年8月29日-9月1日   ★★1/2

マサチューセッツ州ノートン、TPCオブ・ボストン

 
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