CAチャンピオンシップ

2007年3月22日-3月25日   ★★★

フロリダ州マイアミ、ドラール・ゴルフ・リゾート&スパ

昨年までフォード・チャンピオンシップと称していたこのトーナメント、今年からはIT系のCAがスポンサーとなって新しくCAチャンピオンシップとなり、さらにこれまではフロリダ・スウィングの最初のスポットだった開催時期もずれて、3月末開催だ。ついでにこれまでアメリカン・エキスプレスがスポンサーだった、ワールド・ゴルフ・チャンピオンシップ (WGC) イヴェントの一環ともなった。

トーナメントの方は、一時期トーナメントの主のように見えたパーマー・インヴィテイショナルで勝てなくなった代わりというか、ドラールで過去2連勝しているタイガー・ウッズが、2日目終了時点で7アンダーで単独首位に立つ。普通ならこれでもう勝負は決まったと断言したい誘惑に駆られるところだが、先週、最終日に優勝に絡んでいたウッズがバック・ナインで8オーヴァー44という信じられない崩れかたをしたのを目にしていることもあり、とにかく様子見に徹する。

ウッズは3日目も順調、この日4アンダー68で11アンダーまでスコアを伸ばして3日目を終える。2位が4打差7アンダーのブレット・ウェターリクで、さすがにリードして最終日を迎えた場合のウッズの勝率は100%だそうだから、いくらなんでもこれで決まりか。

最終日は、ウッズは本調子と言えないまでも調子は悪くないが、バック・ナインにパットが決まらず、一時13アンダーまでスコアを伸ばすも、結局11アンダーまで後退する。一方、プレイング・パートナーのウェターリクが14番パー4、16番パー4でバーディをとって8アンダーとなったことで、結局10番パー5を終わった時点でウッズ13アンダー、ウェターリク7アンダーと6打差あったものが、3打差となって18番パー4を迎える。やっぱりいきなり先週を思い出してしまう。ドラールの18番はかなり水が絡むし。

それでウッズは、難しいホールだとはいえ2アイアンでティ・オフ、パー4のホールだというのに最初から3オン狙いで、あわよくばパー、ボギーでも優勝という完全に勝ちにいくゴルフ。それでもウッズの第3打はグリーン手前池側に切ってあるカップからかなり奥の、難しい下りのパットを50フィート残す。ついさっき、ほとんど同じ位置からのマーク・カルカヴェッキアのパットがそのままスロープを転がり落ちて池に落ちたのを見たばかりだ。一方のウェターリクの第2打はカップまで7フィートにつけており、もしウッズのパットも池ポチャまで行かずとも3パットになり、ウェターリクがバーディを決めれば、いきなり3ストロークスのスウィングとなってプレイオフという可能性も出てきた。まさかとは思うが先週の最終ホール、トリプル・ボギーが頭をかすめる。

しかしそういう不安をよそにウッズはパー・パットをピンそば1フィートに寄せ、ほぼウェターリクの一縷の望みを打ち砕く。そのウェターリクのバーディ・パットも5インチ、ショートしたことで99%勝負は決し、ウッズは予定通りのボギーで上がり、この日1オーヴァー73というスコアながらも通算10アンダーで逃げ切り、ドラール3連勝。WGCイヴェントとしても、アメリカン・エキスプレス時代から数えてサンフランシスコ、ロンドン、そして今回と3連勝だ。絶好調と見えない時でも、勝ちにいく手堅いゴルフに徹した時のウッズをとらえるのはやはり難しいと改めて思わせてくれた。8アンダーで2位のウェターリクの下は、6アンダー3位にロバート・アレンビー、セルジオ・ガルシア、ジオフ・オグルヴィの3人、5アンダー6位にはニコラス・ファース、ニック・オハーン、アーロン・バッデリーの3人が入った。なんかWGCイヴェントというよりも、APGAみたいだ。



 
 
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