先週K. J. チョイが韓国人として初めてPGAツアーに優勝したと思ったら、今回は2日目を終わった時点で丸山茂樹が単独首位に立ち、3日目も首位をキープする。もしかしたら2週連続でエイジアンがPGAを制するかもしれない。結局のところスポーツってのは身内贔屓で応援するところがあるとより燃えるから、タイガー・ウッズの活躍ばかりじゃなく、こういう展開が増えてくれるのもエキサイティングになってまた楽しい。ニューヨーク・タイムズは、よく笑って歯を見せる丸山はどこかの歯科医が広告に使うべきだと言っていた。


最終日、12アンダーの丸山は、9アンダーで2位のキャメロン・ベックマンに3打差をつけてスタート、1番パー4でいきなりバーディを奪うなど、最初の方はよかったのだが、11番パー4で悪くてもパーで上がれるはずの絶好の位置からのウエッジ・ショットを引っかけて池に落としてしまい、ボギー。それからショットがぶれだすが、5フィートから10フィートのクラッチ・パットをことごとく沈め、首位を譲らない。一方、その丸山を追いかけるのが誰あろうタイガー・ウッズ。バック9に入ってチャージをかけるが、それまでに差があり過ぎて結局通算10アンダーでホール・アウト。丸山が大崩れしなければこのまま行けるかもしれない。


と思った矢先にそのウッズも追い越して丸山に並びそうになったのが、ベン・クレイン。クレインは16番パー5、17番パー3をイーグル、バーディで上がり、あっという間に12アンダーとなって丸山を脅かす。一方の丸山は16番パー5でバーディを奪って14アンダーになるも17番でティ・ショットがグリーンを外れる。しかしうまくブッシュ入りを逃れ、そこからまた見事なリカヴァリー・ショットとクラッチ・パットを決めてパーで上がる。最終18番、ボギーでも優勝の丸山は2オン、2パットで確実にパーを奪い、通算14アンダーでホール・アウト、昨年のグレイター・ミルウォーキー・オープンに続いてPGAツアー2勝目を飾った。2位が12アンダーのクレイン、3位が10アンダーのウッズで、4位は13番パー3でダンク・ショット・エースを決めたアーニー・エルスとデイヴィッド・トムスが8アンダーで並んだ。丸山のツアー2勝はエイジアンとしてはもちろん史上初である。しかしメンツとしては世界ランキング1位のウッズ、2位のフィル・ミッケルソンを筆頭に、エルス、ヴィージェイ・シング、デイヴィッド・デュヴォール、セルジオ・ガルシア等、ランキング上位のゴルファーが大挙して出場し、トーナメントとしての格も高い今回の優勝の方が、ミルウォーキー・オープンよりも断然重みがある。よくやりました。







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ヴェライゾン・バイロン・ネルソン・クラシック

2002年5月10-13日     ★★★

テキサス州アーヴィング、TPCアット・フォー・シーズンス・リゾート

 
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