ビュイック・オープン

2004年7月29-8月1日   ★★★1/2

ミシガン州グランド・ブランク、ワーウィック・ヒルズ・ゴルフ&カントリー・クラブ

3日目終了時点で18アンダーで首位はヴィージェイ・シング。2打差16アンダーで、今季、ビュイック招待に勝って復活をアピールしたジョン・デイリー、さらに1打差15アンダーに、先週のUSバンク・チャンピオンシップに勝ったばかりのカルロス・フランコと、ようやっと復調の兆しが見え始めたタイガー・ウッズが続く。優勝はこの4人の中から出るのはほぼ間違いなかろう。


最終日は、いきなりデイリーが1番パー4からバーディ・イーグル・バーディ・バーディで4ホールでスコアを5つ縮める荒稼ぎで首位に立つも、シングもすぐ追いつき追い抜く。フランコ、ウッズも地道にスコアを縮めはするが、なかなか上の二人との差は縮まらない。結局、残り数ホールになって、勝負はシングとデイリーのどちらかに絞られた。


とはいえウッズとフランコが勝負を面白くしなかったわけではなく、特に17番パー3で、ウッズが2フィートに寄せる絶妙のティ・ショットでギャラリーを沸かせたかと思えば、フランコもフリンジから25フィートを直接カップに入れてバーディを奪って盛り上げる。その隣りの16番パー5では、その時、デイリーがこれまた絶妙の第3打をカップに1フィートに寄せるなど、あちこちでギャラリーの歓声が沸いた。


しかしギャラリーが応援していたのは、やはり悪童デイリーだ。デイリーが17番のティ・ボックスに立つと、期せずして「デイリー、デイリー」の大歓声が沸き起こる。デイリーとシングは二人とも17番をパーで上がり、シング23アンダー、デイリー22アンダーで迎えた18番パー4は、二人ともティ・ショットを右ラフへ。シングはクラブが振れず、第2打は10フィート進んだだけ。しかしそこから完璧な第3打で、ピンそば5フィートにつける。


一方のデイリーもラフからの第2打はグリーンまで届かないが、第3打はシングの内側4フィートに寄せる。シングのパー・パットは下側にそれ、これでデイリーがこのクラッチ・パットを入れればプレイオフだったが、デイリーも下側に外してしまい、万事休す。シングがこの日5アンダー67、通算23アンダーで今季4勝目を飾った。デイリーは22アンダー2位、ウッズとフランコが21アンダーで3位を分けあった。ウッズとフランコはほとんど同じホールでバーディをとりあい、どちらかが入れると一方が入れ返すみたいな勝負をしており、マッチ・プレイとして見ても面白かった。ウッズは久し振りに4日間を通じて大きく崩れることなく、いかにも復調をアピールするかのようなスムーズなスイングで、これでやっと今年最後のメイジャー、全米プロにも期待がかかる。







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