ビュイック招待

2005年1月20-23日   ★★★1/2

カリフォルニア州ラ・ホヤ、トリー・パインズ・ゴルフ・コース

例年の2月から今年は1月開催となったビュイック招待、2日目に霧に悩まされ、ラウンドを終えきらないゴルファーが続出した。そのため足切り結果がわかったのが3日目で、その時点でのトップは15アンダーのトム・レーマン、12アンダーでタイガー・ウッズとピーター・ロナードが続く。しかし3日目もやはり霧のため、大半のゴルファーは最終日に第3ラウンドと第4ラウンドをこなすことになった。


その日曜午前の第3ラウンド終了時点での首位は14アンダーのレーマンとルーク・ドナルドで、ロナードとチャールズ・ハウエル3世が13アンダー、ウッズが12アンダーで続く。最近、レーマンは出場するトーナメントのほとんどで優勝に絡み、3日目終了時点でいつも単独首位か首位タイという位置にいるも勝ち星がない。勝たしてやりたいがどうなるか。


勝負は最初の方はドナルド、レーマン、ウッズの争いとなるに見えたが、ドナルドが一時16アンダーとなって頭一つ抜け出す。その時14アンダーで18番パー5をプレイしていたハウエルは、できればイーグル、最悪バーディをとっておかないとチャンスがないため、第3打を池越えグリーンの手前に切ってあるカップをデッドに直接狙う。完璧なその第3打は、なんとフラッグを直撃、跳ね返ったボールは池に落ちてしまい万事休す。このホール、ボギーで、結局13アンダーでレギュレイションを終える。


一方、それまでは安定していたドナルドも、14番パー4で第2打を引っかけハザードに打ち込んでしまい、ダブル・ボギー、14アンダーに後退して首位を15アンダーのウッズとレーマンに譲り渡す。そのレーマンが、今度は17番パー4で第2打をグリーン・サイドのバンカーに目玉で打ち込んでしまい、そのアップ&ダウンに失敗、ボギーとなって、ついに最終18番を前に、ウッズ一人が15アンダーで首位に立つ。


刻んで確実にバーディ狙いに行くレーマンに対し、ウッズは池越え230ヤードの第2打を2オン狙いに行く。グリーンに乗ればウッズの勝ちは決まりだ。しかしその3アイアンの第2打は完全なミス・ショット、本当なら池に落ちるはずが右にそれ、なんと狙って打っても乗りそうもない幅10ヤードのグリーン手前、池の右の花道に落ちる。ツイていると言えばそれまでだが、ウッズはそのツキを逃さず、第3打をピン上15フィートに寄せ、返しの速い下りのバーディ・パットを沈め、ツアーのストローク・プレイでの正規イヴェントとしては2003年10月のアメリカン・エキスプレス・チャンピオンシップ以来14か月ぶりに優勝を決めた。


先にウッズにパットを決められたレーマンは落胆を隠せず、バーディ・パットを外しただけでなく、返しのパットまで外し、このホール、ボギーとなってしまった。結局優勝したウッズのスコアは16アンダーだったが、2位のレーマン、ドナルド、ハウエルのスコアは13アンダーで、3打差ついたわけだが、もちろん見てた限りでは僅差の勝負だった。特にハウエルは、ほとんど18番でイーグルを決めたようなものが池ぽちゃになってしまったわけで、あれが入っていればプレイオフだったんだが。ウッズはツイていたとしか言いようがないが、以前敵なしだった時のウッズは、確かにこういうツキにも恵まれていた。こうなって来ると、本格的にウッズ復活という感じがする。そう言えば昨年優勝のデイリーも、最終日はツキまくっていた。 ツキも実力のうちということか。





< previous                                    HOME

 
 
inserted by FC2 system