11年ぶりのミューアフィールド、前回のミューアフィールドと、昨年の全英を制しているアーニー・エルスに注目していたが、早々とその可能性は消える。初日5アンダーで首位に立ったのは最近好調のザック・ジョンソン。2日目はコースが乾いてグリーンがボールをホールドしなくなってほとんどのゴルファーがゲーム・メイキングに苦しむ。代わって2日目に3アンダーで首位に立ったのはミゲル・アンヘル・ヒメネス。それにしてもミドル・アイアンでティ・オフしてボールが転がるために300ヤード超っていったいなんだ。 

 

3日目終了時点で3アンダーで首位にったのは、リー・ウエストウッド。1アンダーでタイガー・ウッズとハンター・メイハン、イーヴン・パー、アダム・スコット、1オーヴァーにジョンソン、アンヘル・カブレラ、ヘンリク・ステンソン、ライアン・ムーア、2オーヴァーにフィル・ミッケルソンとフランチェスコ・モリナリが続く。15番438ヤード、パー4では、カール・シュワーツェルが1オンさせるという言語道断のショットがあった。 

 

最終日はウエストウッドの調子がよくないながらも踏ん張るが、力尽きて徐々に沈んでいく。ウエストウッドが8番パー4でボギーを叩いた時点で、ウエストウッド、ステンソン、スコットの3人が1アンダーで首位に並び、ウエストウッドに代わって首位に立ったのはスコット。スコットは11番パー4をバーディで2アンダー、今回の全英で初めて単独首位に立つ。しかしそのスコットも13番パー3でボギー、スコットとウエストウッドとミッケルソンが1アンダーで首位に並ぶ。とはいえミッケルソンはその時16番パー3でボールがグリーンから転がり落ちて、グリーン下2mからカップまで80フィートというところにおり、首位維持は絶望的に見えた。 

 

そこからのアップ&ダウンを決めて首位タイをキープしたばかりか、17番パー5、18番パー4と連続バーディ、あっという間に一人3アンダーとなって勝負を決めた。正直言ってミッケルソンが18番のティに立った時まで、ミッケルソンの優勝の可能性はほとんど考えていなかった。この日はなんといっても7-8フィート内外のクラッチ・パットをことごとく沈めていたのが大きかった。 

 

一方ウッズは、最近メイジャーで優勝に絡みながら最終日に崩れるという一時とはまったく逆の展開で、正直言ってこんなウッズを見るのはもう飽きた。スコットも昨年に続いて最終日単独首位に立ちながら、リードを維持できずに逆転負け。そのスコットとウッズが最終日最終組というのが、なんかなあ。ミッケルソンはこれでメイジャー5勝。勝ってないメイジャーは全米だけになった。最後の鬼門という感じが濃厚にする。 

 

イープン・パー2位はステンソン、1オーヴァー3位にイアン・ポールター、スコット、ウエストウッド、2オーヴァー6位にジョンソン、ウッズ、松山英樹が入った。松山は2日目か3日目だかにスロウ・プレイで1ペナルティもらっていなかったら、ウッズより上の成績だった。同日程で行われたサンダーソン・ファームス・チャンピオンシップは、20アンダーのウディ・オースティンが、同スコアのダニエル・サマーヘイズ、キャメロン・ベックマンとプレイオフになり、1ホール目でバーディを奪って勝った。










 

第142回全英オープン   ★★★1/2

2013年7月18日-7月21日、スコットランド、ガレイン

ミューアフィールド・ゴルフ・リンクス

 
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