ボブ・ホープ・クライスラー・クラシック

2002年1月16-20日   ★★★

カリフォルニア州ラ・クインタ、PGAウエスト、バーミューダ・デューンズCC、タマリスクCC、インディアン・ウェルズCC

4日目終了時点で首位は26アンダーのジェイ・ハースで、ハースは初日からずっと安定したゴルフで、崩れるそぶりがまったくなく、これはこのまま行くかなと思われた。しかし、昨年8月以来ほぼ5か月ぶりのトーナメントとなるフィル・ミッケルソンが結構調子がよく、もしかしたら最終日、来るかも知れないと思っていたら、その通り17番パー3でバーディを奪って、最後の最後になってついにトップに立った。ミッケルソンは18番パー5でもバーディを奪ってこの日64の8アンダー、通算30アンダーまでスコアを伸ばし、一時はそのまま優勝かに見えたが、デイヴィッド・ベルガニオJr.が追いつき、二人でプレイオフになった。ハースは最後の最後になって17番でティ・ショットを池に落とすなどして崩れた。通常の4日間のトーナメントなら勝ってたんだけどねえ。


18番でのプレイオフは、ミッケルソンがティ・ショットをバンカーに入れたためにレイアップを強いられ、不利かと思われたが、2オン狙いに行ったベルガニオが第2打を池に落とし、その時点でほとんど勝負は決したように見えた。しかしベルガニオは第4打をピンそば5フィートのパー圏内につけ、ミッケルソンの第3打次第ではまだわからない。だが、ミッケルソンは80ヤードからの第3打をピンそば10インチにつけ、タップ・イン・バーディを奪って勝負を決めた。これでミッケルソンはキャリア20勝目のエリート・クラブ入り。しかし、逆に言えば、それだけ勝ってまだメイジャーに勝てないゴルファーとしてのレッテルもよけい目立つことになるが。


ミッケルソンは勝負どころの16、17、18番と連続してバーディを奪うところなんか、どこが休養明けかと思えるような勝負強さを見せた。特にレギュレイションの18番でのラフからの第3打目のフロップ・ショットなんて、ミッケルソンの十八番とはいえ、あそこでピンそば2フィートにぴたりと落とすところなんか、度胸ある。あの状況でフロップ・ショットを打つという考えがちらとでも頭に浮かぶのは、世界広しといえどもミッケルソンとタイガー・ウッズ以外いないだろう。一方でツアー未勝利のベルガニオがプレイオフで2オン狙いに行った時、勝ったことのないゴルファーは必ずここでミスるんだよなあと思っていたら、本当にそのようになった。多分、ほとんどメンタルなほんのちょっとの些細なミスなんだろうが、結果はそれを何倍にも誇張して見せる。本当にゴルフは難しい。第3位はブレイニー・ベアードとキャメロン・ベックマンが共に28アンダーで分け合い、昨週、ソニー・オープンで初優勝を飾ったジェリー・ケリーが27アンダーで単独5位に入った。







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