ベルサウス・クラシック

2002年4月4-7日   ★★1/2

ジョージア州ドゥルース、TPCアット・シュガーローフ

またまたフィル・ミッケルソンである。一昨年このトーナメントに優勝し、昨年も一人で盛り上げて一人で沈んだミッケルソンが、今回も2日目終了時点で11アンダーでスティーヴ・エルキントンと共に首位に立つ。しかしポイントは3日目の13番パー4にあった。305ヤードのこのリーチャブルのホールで、ミッケルソンは見事に1オン、しかし40フィートのイーグル・パットからまさかの4パットのボギーでこのホールを終える。これじゃまったく先々週のプレイヤーズ・チャンピオンシップそのままじゃないか。結局ミッケルソンはこの日1アンダー71、通算12アンダーで、代わってこの日4アンダー68 (これがこの日のベスト・スコアだ) をマークしたレティーフ・グーセンが14アンダーで首位に立つ。


しかし最終日、1番パー4でボギーを叩いたグーセンに対し、ミッケルソンはバーディで 、二人はいきなり並ぶ。それどころか2番パー3でティ・ショットをバンカーに入れ、そこからのアップ&ダウンに失敗したグーセンはダブル・ボギーを叩き、あっという間にミッケルソンが2打リードする。しかしグーセンはそこから立て直し、4番パー5でグリーン脇から100フィートのイーグル・チップを決める。一方のミッケルソンは、やはり独り相撲でそこからスコアを伸ばすことができず、結局すぐにまたグーセンが逆転する。ミッケルソンは15番パー4、16番パー3で連続してバーディをとって最後にもう一度勝負を盛り立てるが、18番パー5のティに立った時点でミッケルソン12アンダー、グーセン16アンダーと既に勝負は決まったも同然。ミッケルソンがイーグルをとってもボギーで優勝のグーセンは、最初から刻むつもりでアイアンでティ・オフ。260ヤードから2オンを狙ったミッケルソンの第2打は、グリーンのはるか左の池に落ち、その瞬間、一縷の望みも潰えた。グーセンは予定通りパーで上がり、ミッケルソンは結局ボギーで11アンダーとなり、この日65のベスト・スコアを出して通算12アンダーで終了したジャスパー・パーナヴィクの後塵も拝して、3位まで後退した。


しかし今回最もびっくりしたのは相変わらずの独り相撲を取っていたミッケルソンよりも、初日8アンダー64のスコアで首位に立ちながら、最終日81という大叩きで沈んでいったエルキントンで、彼がこんな大叩きするのを初めて見た。確かに最終日のピン・プレイスメントは難しそうで、アンダー・パーで回ったゴルファーの方が少なかったのだが、81はびっくりである。3日目終了時点でエルキントンと同じく10アンダーで4位タイに着けていたマイク・ウィアー、11アンダーで3位に着けていたトマス・ビヨーンも77を叩いており、最終日のスコアは、まるでマスターズ並みである。実際、珍しくも晴れが続いてグリーンが異様に固くなった今年のシュガー・ローフは、実際にオーガスタから近いだけでなく、グリーン回りにラフがないところなぞもオーガスタそっくりで、いかにもマスターズの前哨戦を見ているという感じのトーナメントだった。さてさて今年のマスターズはどうなることやら。







< previous                                    HOME

 
 
inserted by FC2 system