ベイ・ヒル招待

2004年3月18-21日   ★★★

フロリダ州オーランド、ベイ・ヒル・クラブ・アンド・ロッジ

タイガー・ウッズの5連勝という偉業がかかった今年のベイ・ヒル、しかしウッズは2日目に2オーヴァー74と崩れ、その時点で3アンダー、12アンダーで首位の丸山茂樹との差は9打差。これではほとんど見込みはない。しかしウッズのことだ、3日目にまたスーパープレイを見せてくれたらどう転ぶかわからんぞと思っていたが、3日目もまた74で、通算1アンダー、その時点で16アンダーで首位に立ったスチュワート・アップルビーとの差は15打差あり、さすがに一縷の希望も潰えた。では丸山を応援するかと思っていたが、こちらも3日目3オーヴァー75と崩れ、通算9アンダー、アップルビーとは7打差もある。丸山は今年のニッサン・オープンで、一時やはり7打差あったその時の覇者マイク・ウィアーに追いついたという記録を持っているが、プロの世界で、ウッズを除きそうそう何度も同じことが起こるとも思えない。


アップルビーに4打差12アンダーには、チャド・キャンベルがいるが、2日目、3日目のアップルビーのできを見ると、これをひっくり返すのは容易なことではないだろう。キャンベルも昨年ツアー最終戦のツアー選手権を勝って上り調子だが、一方のアップルビーも最近好調で、今季ツアー第1戦のメルセデスにも勝っているし、昨年9月のラスヴェガスからこの半年で2勝している。しかもアップルビーはPGAで3日目終了時点で首位に立っていた場合、勝ち星を落としたことがないそうで、やはりアップルビー優位は動かない。その下10アンダーのアダム・スコット、9アンダーの丸山のチャンスはそれほど大きくはなさそうだ。


最終日は最初の方はほとんど動きはなかったが、最終組でプレイするアップルビーとキャンベルが9番パー4を迎えたところでゲームが大きく動く。その時点でアップルビー17アンダー、キャンベル14アンダーとまだ3打差あったが、ここでアップルビーがボギー、キャンベルがバーディを奪ったことで、いきなりアップルビー16アンダー、キャンベル15アンダーと1打差。そして11番パー4でアップルビーがまたボギーを叩き、二人はついに15アンダーで並ぶ。


二人は共に12番パー5でバーディを奪い16アンダーとなるも、14番パー3でアップルビーはこの日3つ目のボギーを叩き、ついにキャンベル16アンダー、アップルビー15アンダーと逆転、好調のキャンベルはその後も順調にスコアを伸ばし、一方のアップルビーは18番パー4でも第2打を池に打ち込むなどして崩れていった。結局キャンベルはこの日66の通算18アンダー、アップルビーが76の通算12アンダーで、最初アップルビーが4打リードしていたものが、終わってみるとキャンベルがアップルビーに6打差つける快勝だった。11アンダー3位にはスコット・ヴァープランクとアダム・スコットが、10アンダー5位にはジェリー・ケリーが入った。丸山はダレン・クラーク、ザック・ジョンソン、スティーヴン・エイムスらと共に8アンダー6位タイに終わった。最終日途中まで、ジョン・デイリーが出入りの激しいゴルフながら上の方で頑張っていたんだが、結局7アンダー10位タイに終わった。


昨年ツアー選手権に勝った時にキャンベルは強くなりそうだなと思ったが、本当にそうなってきた。その時、なぜだかウッズはまるで精彩を欠いたが、今回もそうで、初日だけ67と悪くなかったが、2日目74、3日目74、最終日73の通算イーヴン・パーと、ウッズがメイジャー以外で3日連続でオーヴァー・パーだったのはこれが初めてのことだそうだ。ウッズにとってキャンベルは鬼門になりつつある。







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